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skm side.
ひかるの言葉を聞いて、一安心とは思えなかった。
本当に寝れてるならいいんだけどさ。
優しすぎるあべちゃんは、
皆に気を遣わせないようにと
口癖のように「大丈夫」と繰り返すのだから。
「だああっ、あべちゃん..！！」
心配であまりに心配で、
思わずそこそこの声量で叫んでしまった。
「..びっ、くりしたぁ」
康二が小さな声で呟いたから、
心の中で謝って机に突っ伏して黙る。
「あのさ。翔太が起きるから」
舘さんの声色にほんの少し、怒りを感じた。
さすがに顔をあげた。ごめん、と一言謝れば、
大きく頷いてくれたけれど、
怒ると怖いから気を付けようと心の中で誓った。
舘さんと翔太は、
同じ時期に“ここ”に来たらしい。
だからなのか舘さんは翔太にはやたらと甘くて、
時折、翔太を特別扱いしているようにも思う。
「おはよー..」
階段を降りる音がして、その後に
扉が開く音と大好きな親友の声が聞こえて、
バッと反射的に扉を見た。
「おはよ！あべちゃん！！」
朝からあべちゃんに会えたことが
久々であまりにも嬉しくて、
思わず飛び付くように強く抱きついた。
「おはよ。今日も元気だなぁ」
引き剥がすように額を押されて見つめれば、
クスッと笑い、自らの唇の前で人差し指を立てた。
...静かに。ってことだね。
あざといなあ。
「おはよう。もうすぐで朝食できるからね。」
「あべちゃん、おはよう！」
「あべ、おはよ。ちゃんと寝れた？」
舘さんや康二にも顔を見て挨拶をし、
ひかるの言葉に、ちゃんと寝れたよと微笑む。
..ぎこちなく微笑んだ、
どこか疲れた様子のあべちゃん。
..ほんとに寝れてるの？
声にはださなかったけど、そう思った。
なんて、また心配になったのは
俺だけだろうか？
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作者名：侑(*´-`) | 作成日時：2021年5月11日 1時
