俺のスカートどこ行った？

17.諦めたくない ページ18

･


朝、家を出ると

いつものように秀一くんがいた。




明智｢はよ｣


｢おはよう｣


明智｢ふっ。A、今日起きるの遅かった？｣


｢えっ！何で？！｣


明智｢寝癖｣



ふわっと秀一くんは

ピヨンっと跳ねてる毛先に触れた。



確かに今日は起きるの遅かった。

だから慌てて支度して

髪の毛は少ししかやってない。

それが甘かったのか、寝癖が直ってなかった。





｢やっぱり直ってなかったんだ｣


明智｢後で直してやるよ｣


｢え、いいの？｣


明智｢もちろん

ほら、行くぞ。遅刻する｣




秀一くんは歩き出して、私もその後に続いた。




･



･



ー山上side



坂本｢あ…ほら！やっぱり！｣

山上｢…｣



校門に入る明智くんと桜木さんに

遭遇してしまった。




何で？何で？

明智くんは

あんな優しい笑顔なの？




何であの時、

私を軽蔑するような目をして、

言われた




"触んな"


あの言葉が未だに脳裏に残るの。




山上｢…私の方が明智くんのこと好きなのに｣




今まで学校に来なかった人に

何で明智くんを取られなきゃならないの？




坂本｢愛理？｣


山上｢…ムカつくよね｣


坂本｢だったら、

昨日言った作戦決行するしかないよ！｣






諦めたくない。


絶対に。



山上｢うん。｣



2人の後ろ姿を睨んだ。






･



･



ー職員室 東条side




田中｢あ、東条。どうしたんだ？｣


東条｢いや、のぶおに話あんだけど

呼んでくれない？｣


田中｢分かった。原田先生！｣


原田｢んー何よ？って東条じゃない！

おはよう！ん？どうしたの？｣


東条｢話あんだけど、田中も｣



俺の呼び出しに、2人は顔を見合わせ

俺の後について行った。




原田｢で、どうしたの？｣

田中｢東条が呼び出すなんて珍しいな｣



東条｢いや、のぶお達さ

山上って覚えてる？｣



原田｢山上？

………あ、若林をたぶらかしたあの女ね！｣



田中｢あの女って

原田先生、生徒なんですから

その呼び方やめましょうよ！｣



のぶおのハッキリ言う性格

嫌いじゃない。



原田｢…その山上がどうしたの？｣


東条｢いやさ。アイツらまだ懲りてなくて

今度はAを利用しようとしてるんだ｣


原田｢は？｣


東条｢Aと仲良くなって、

明智に

近づこうとしてる。

Aはまだ友達いないって言っててさ｣


田中｢…何でまたそんな｣



→

18.新たな邪魔者→←16.懲りない奴ら

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す