こんみやー！ 2 【2j3j strm c.r】 (ページ21)

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僕が手を貸さずとも、遅かれ早かれ2人は付き合って幸せな人生を歩むのだと思う。
朱宮が彼を好きだと気付いたときには、まだ男の方とはあまり面識がなかったけれど悪い噂なんて一切聞かないし、動画とか配信を見る限り朱宮の一方通行って訳でもなさそうだった。

きっと朱宮はその恋心を誰にも打ち明けてなかったのと、当時炎上だ誹謗中傷だでごたごたしていたからか僕がその事実を言及したときにも頑なに認めようとはしなかった。

たかが5年、されど5年の僕たちの信頼関係に基づき開示された恋心なのだと思うと悪い気はしないけれど、僕が首を突っ込むことではないと思う。
今までだって相談という名の、彼女が零す不安を聞くだけで勝手に解消されているような作業電話だったけれど数か月前から事態は急変。

きっかけは最近彼女とCP化されている僕の相棒の様子が変になったことだ。
最近イブラヒムから彼が夜中に彼女とよく裏でゲームしているという情報を得た時には珍しいと驚いたくらいだったが、僕がたまに2人で通話していることを収録の際に耳にした彼の言動は如何にも《なにかありますよ》ということを物語っていた。

そりゃあ僕だってコミュ障の相棒の久々の恋を応援しないはずがない。それにこっちはかなり不利なのだから、多少手を貸したって罰は当たらないはずだ。

『周りをもう少し見たらもっといい人もいるんじゃない？』
「…何の慰め？」

まだ振られてもないんだけど、と口をとがらせているだろう彼女に僕の役割の難しさを改めて感じる。

『まあ、またなんかあったら連絡してよ』

今までただの初心者向けチュートリアルのようだったこの電話は、新たなイベントの追加により攻略サイトでも見なきゃ進められなさそうだ。

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