・ ページ13
ym
「あっ、ちぃずるい！！」
「ずるくないよー」
「うわっ、そんなことある！？」
昼ごはんを食べ終え、リビングのテレビで、知念とゆうてぃと3人でゲームをしていた。
「2人とも強すぎない？」
「ゆうてぃが弱すぎなんだよ」
「えーー……」
一通りのステージを終えて、次のステージまで休憩中。
「…ねぇ、ここで見ててもいい？」
いつもなら遠目から眺めている大ちゃんが、テレビの前に座っている俺たちのところまで来て、そう聞いてきた。
3人で驚きつつ、もちろんいいよ、なんて返してあげる。
「大ちゃんもやる？」
もう1台あるし、とゆうてぃが聞く。
大ちゃんは、見てるだけでいい、と答えると、その言葉の通り、やかましくゲームをする俺たちをただ黙って見ていた。
また一ステージ終えて、3人であーだこーだと言い合っていると。
「……ゲーム、楽しい？」
と大ちゃん。
珍しいな、と思いながらも、楽しいよって答える。
ゆうてぃとちぃも口々に、やまは強すぎるけどね、ゆうてぃが弱すぎるんだよ、と大ちゃんの質問に答えるように話す。
大ちゃんは、そっか、とだけ言うと、また始まったゲームをただじっと見ていた。
1時間くらいそうしていたかな。
大ちゃんが急に立ち上がった。
どうした？、と聞くと、
「…見せてくれて、ありがとう」
そう言って、部屋へ戻って行った。
「…何だったんだろうね」
「珍しいよねー、あんな風に見てるの」
「いつもなら後ろから見てるのに」
「ねー」
……ほんとに、何だったんだろ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 175人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まり | 作成日時：2022年10月30日 15時
