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高木side
伊『行ってくる!!』
そう言って走り出した伊野尾くん。
これは、俺たちの作戦だ。
というのも、有岡くん曰く、ターゲットに接触してもおそらく山田株式会社との接触の証拠は掴めないとのこと。
だから、伊野尾くんは単独行動で証拠を探すことになった。
伊野尾くんの強さがあってこその単独行動だ。
一方俺たちの方にも、組員が攻撃を仕掛けてくる。
俺と有岡くんはそれをうまくかわしながら、少しずつ先に進んでいく。
伊『敵はいるけど、こっちは特に問題なし』
有『油断しないでね』
伊『大丈夫。任せといて』
有『……うん』
高『気をつけてね』
伊『ありがと』
有岡くんからは、伊野尾くんへの心配がにじみ出てる。
そりゃ心配だろうな…。
そうこうしているうちに、屋敷の随分奥まで進んできた。
おそらく30人弱は相手にしてきただろうな。
まぁ、向こうも本気じゃないだろうけど。
有『……ここだ』
そう言って立ち止まった俺たちの目の前には、立派なふすま。
ここを開けた先に、有岡くんの親父さんかつ今回のターゲットがいるらしい。
…確かに、ふすまの前に立ってるだけなのに、中からは殺気が伝わってくる。
有『今までの奴らとは違う。絶対に油断しないで』
高『うん』
伊『…気をつけて』
有『…行くよ』
有岡くんがそっとふすまを開く。
と、目の前には1人の男がいた。こいつが……
有岡晶(以後晶)「よくここまで辿り着けた」
有「……」
晶「…久しぶりだな、我が息子大貴よ」
有「…お前の息子だなんて思ったことないけど」
晶「いいや、お前は正真正銘俺の息子だよ。
あの戦い方。残酷なところがそっくりだ…」
有岡晶。今回のターゲット。
有岡くんの親父さんということが信じられないくらい、ガタイも良くて見た目も威圧感がある。
晶「後ろのお前やもう1人もなかなかのやり手らしい。
ここまで無傷で辿り着くやつはいない」
有「お前の育てた部下なんて大したことない」
晶「そりゃお前は俺の息子だからなぁ。
お前にとっちゃ物足りないだろうよ」
有「……」
有岡くんはいつもよりかなり緊張感のある表情をしていた。
そりゃそうだよね、ここを逃げてきたって言ってたし…。
晶「……逃げ出したくせに、今さら何をしに来た」
有岡晶の雰囲気が変わった。
有岡くんに怒っているのか、飲み込まれそうになるほどの殺気。
しっかり気を張っていないと持っていかれる…!
有「…お前を、_____地獄に落としに来た」
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作者名:まり | 作成日時:2019年1月15日 17時