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★9-2 ページ25

知念side



でも…


知「…じゃあ大貴と涼介は、なんでここにいるの?」


山田株式会社の息子にしても有岡組の息子にしても、跡を継ぐことになるんじゃないの?


山「…家を追い出されたからだよ」

高「…家を、追い出された?」

山「あいつらは、俺なんかひとつも見てなかった。
俺はいらなかったんだよ。
だから、ここに来た」


涼介……


薮「…大ちゃんは、話せる?」

有「……俺は、自分で逃げてきたんだ」

八「逃げた…」

有「どうしても、いやで……」

薮「…そっか」


大貴……


伊「どうすんの?薮」

薮「…任務は受けた以上やるしかない。
でも、今回は2人のこともある。
だから、作戦について、2つの選択肢があるんだけど、聞いてくれる?」

高「選択肢?珍しいね」

薮「まぁ、任務自体はそんなに難しいものでもないし、2人のこともあるからね」


雄也の言う通り、宏太が僕らに選ばせるなんて珍しい。
基本は宏太の作戦が完璧だから、それに従うし。
まぁ、さすがに2人の様子見てたらそうもなるのかもしれないけど…。


薮「まず選択肢1つ目。大ちゃんと山田はそれぞれ自分の家族に接触しない」

中「接触しない?」

薮「そう。待機まで行かなくても、2組に直接関わらない形で任務に参加することにする。
こうなった場合、2人以外の俺らがそれぞれ会社と組に潜入することになる」

八「2つ目は?」

薮「2つ目は、逆に最初から接触する」

山「…!!っそれは…」

薮「…この選択肢が2人にとって酷なのは分かってる。
でも、昔いなくなった息子が急に帰ってきたとなれば、向こうの動揺も誘える。
それに、こっちならわざわざ危険な潜入をする必要はない」


大きな違いは潜入するかどうか。
でも…


中「潜入ってそんなに危険なの?」

薮「それに関しては2人の方がよく分かってると思うけど」

伊「山田株式会社は使えない社員、怪しい社員をすぐに表から消すって有名な会社。
有岡組はまぁヤクザだし、人数が多いだけじゃなくて1人1人が強い。
どっちもかなり危険だと思うよ」

中「そうなんだ」


ってことは、宏太的には2つ目の選択肢、2人が接触して潜入をしない方を推したいわけね。
そうなると決めるべきは、宏太じゃなくて涼介と大貴ってこと…。

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作者名:まり | 作成日時:2019年1月15日 17時

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