JUMPな日常４ (ページ19)

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八乙女side

山「…大ちゃん」

有「なに」

山田…？

山「俺ら、特別任務に行く度に大ちゃんが倒れるように基地に帰ってくるの、知ってるよ」

有「…」

山「俺らに何ができるか分からない。
今回みたいに引き金にすらなりかねない。
でもせめて、安心して帰って来れる場所でいたい。
それは間違ってるかな？」

有「…間違っては、ないけど……」

山「だったら教えて欲しい。
俺らに、大ちゃんの苦しさを分けてほしい」

有「っ……」

山田たち年下組は、大ちゃんが特別任務から帰ってくると、いつも基地から出ていく。
それは、大ちゃんを支えたくても何も知らなくて支えられないから。
せめて安心できる俺らに任せようとしてくれてたんだと思う。

でも、ずっとそれを悔しく思ってるとも言ってた。
大ちゃんもそれを分かってるんだろうな。

薮「大ちゃん、みんなに伝えていい？」

有「…だったらせめて、明日にして」

薮「明日？」

有「明日特別任務があるなら、その間にみんなに話しておいてくれればいい。
俺はその話聞きたくない」

薮「俺は大ちゃんに着いていこうと思ってたんだけど」

伊「俺から話すよ。薮は大ちゃんに着いていけばいいい」

薮「…分かった。それでいいね？」

有「……勝手にして」

そう返事をして、大ちゃんは自分の部屋に戻っていった。
リビングには、微妙な空気が流れてる。

薮「…ということだ。
明日、改めて伊野尾からみんなに話すよ」

中「必ず、話してくれるんだよね？」

伊「話すよ」

中「…分かった」

知「……ごめん、僕たちのせいだよね」

山「…うん、そうだね」

高「知念たちは悪くないよ」

知「雄也…？」

高「誰がやっても、結局有岡くんに特別任務が課せられるよ。
黒橋さんは理由が欲しいだけだから。
この中の誰かが責任を感じることじゃないよ」

その通り。
黒橋さんは、自分の面子を保つために、最もらしい理由が欲しいだけ。

知「でも…」

薮「責任を感じてるなら、事実を知って、大ちゃんを支えてやって。
黒橋さんがいる限り、大ちゃんの特別任務が終わることはないだろうし」

八「うん、それがいいと思うよ」

山「…分かった」

黒橋さんが全ての元凶。
そう分かっててもなかなか上手くいかないし、みんなもどかしいよね…。

伊「…あー、もう暗いのやめない？
どっちにしろ、明日まではどうにもならないし」

高「まぁ、そうだね」

伊「光、ご飯にしよ」

八「そうだね」

明日、どうなるかな…。