JUMPな日常３ (ページ7)

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髙木side

有岡くんvs伊野尾くんの決勝戦が始まって20分。
状況は、変わらない。
伊野尾くんが距離をとろうとして離れたこともあったけど、有岡くんがまたつめて、結局何も変わっていない。

薮「…どう思う？」

髙「伊野尾くんは体力が大分キてるんじゃない？
有岡くんはそろそろ決めたいみたいだし」

薮「…大ちゃんか」

髙「だろうね」

普段から見てると、どっちが勝つかは見てたら分かってくるんだよね。
……多分、今回は有岡くん。
いつ動き出すか…。

!!!! 動いた!!

伊「…ちっ」

伊野尾くんが右手で繰り出したパンチを右に避けて、左足で床を蹴り、伊野尾くんの後ろにまわる有岡くん。
低姿勢で動いた有岡くんを伊野尾くんが一瞬見失った間に、有岡くんは体勢を整え、振り向いた伊野尾くんの腹に右足で蹴りを入れる。

伊「……ぐっ!!」

避けられず、その蹴りが直撃した伊野尾くんは少し後ずさって、お腹をかかえて地面にかがんだ。
有岡くんは追い討ちをかけるように、左足で伊野尾くんの左肩にかかと落とし。

伊「っ…」

それも避けきれず、かすってしまった伊野尾くん。
なんとか立とうとする伊野尾くんに、有岡くんは一瞬も隙を与えることなく攻撃を続ける。
1発目の蹴りがきいた伊野尾くんはどれも避けきれず、ダメージが蓄積されていく。

薮「…終わりだな」