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高木side



有「いいから行って!!」

薮『…っおい!立ち止まんな!!』


その声に走り始めた4人とは裏腹に、その場を動く気がない有岡くん。
全員残るか、一番強い有岡くんに賭けるか…。

…多少無茶だとしても、今この状況を突破するには、俺も有岡くんの考えが最善策だと思う。
だったら…


高『俺が残る。俺が残ってNo.5をサポートする。それならいいよね?No.1』


1人にしなければ、まだいいはず。
まだほとんど存在を知られていない俺なら、うまくやれる。


薮『っ…、分かった。
No.4、7、8、9は圭人を連れてそのまま撤退。俺もすぐ戻る。
No.3はすぐに車を出せる用意をしておいて』

伊『了解』


動き出した俺たちを見て、ターゲットも同じく走り出す。


タ「行かせるか」

有「こっちこそ」


パシッ


タ「!!…ちっ」


有岡くんに阻まれて追いかけられないと感じたのか、ターゲットは止まった。
あの迫力をもつ有岡くんを前に、抜けられないと思ったんだろう。


タ「…お前は強いだろう。さっきの奴とは比べ物にならないくらい」

有「それはどうも。俺はたしかに強いよ。…だから、行かせない」


薮『No.2、5。こっちは一度基地へ戻る。
No.5は回線を切っても構わないよ。
No.2はNo.3に定期的に連絡を入れて。
…頼む、無事で』

高『了解』


有岡くん…。












伊野尾side


中「車出すよ!」


すでに乗り込んでいた俺と薮、さらに光、山田、知念、圭人が乗ったのを確認すると、裕翔は車を出した。


ガッ


岡「うっ…」

山「なにやって…!」

八「今の圭人は、なにをし出すか分からないから、こうさせてもらう」

山「っ……」


光はそう言って、圭人に首の後ろを叩いて気絶させ、さらに、後ろ手で手錠をかけ、睡眠薬を吸わせた。
…まぁ、今はそれが得策だろう。

その間、薮は高木と大ちゃんへと指示をしている。
…心配がにじみ出てる。
あれだけ強いターゲットなんだから、しょうがないけど、俺も正直不安…。
強いと分かっていて、わざわざ残してきたんだから…。


薮「…次の指示を出す。
基地に戻ったら、裕翔はすぐにまた車を出してここに2人を迎えに来て。
伊野尾、知念はなにかあったときのために、医務室で用意して。
光、山田は圭人の見張り。

…説教は2人が無事に戻ってきてから。いいね」

八「了解」


…大変なことになりそうだな。
2人とも、無事でいて……。

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作者名:まり | 作成日時:2016年5月14日 19時

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