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「……祐基?拓弥?何してんの…?」

拓「………」






辺りに広がるガソリンの匂い。二人は頭からガソリンまみれで、拓弥は空になったタンクを投げ捨てた。そして祐基がライターを拾い上げる。









祐「…お嬢、怪我させてごめんなさい……頼りない付き人で、ごめんなさい」

「もういいから…こんなのなんでもないから、ねえ、やめて、」

海「っ、…おい!やめろ!」

稜「祐基!!拓弥!!」







みんなが一斉に声を上げる。けど二人は全く聞く耳を持たなかった。








石「おー、やっとか」

太「…っ、ダメです!!祐基さん!!拓弥さん!!」

佑「何してんだよ!やめろ!!!」

晃「おい!!それ捨てろ!!」







暴れ出す福田くんに、話すのもやっとな吉野くんも大声を上げる。






二人がいなくなっては意味がないのに。私には、二人がいなきゃダメなのに。それを伝えたくて、それでも言葉が上手く出てこない。









「っ……だめ!!やめなさい!!聞こえてるの!?祐基!拓弥!!やめ、「僕は!!」









拓「…僕はお嬢様のためなら、どうなっても構いません」



祐「……死んでもお嬢を、守ります」






祐基は深呼吸すると、ライターを握り直す。拓弥と目を合わせると、ゆっくり頷いて目を閉じた。



赤い火が浮かんで、二人が息を一つ吐く。




でもその手をすり抜けようとしたライターは、誰かの手によって奪われて遠くに投げ捨てられる。









「………おとう、さん」







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K!NOKO//(プロフ) - みんなでお泊まり的なのがみたいです! (2017年8月4日 17時) (レス) id: d70e71fa7b (このIDを非表示/違反報告)
ちぇるん。(プロフ) - いつも楽しみにしてたので番外編書いていただけるのはすごく嬉しいです!拓弥と祐基のお嬢様なんですけど個人的にこーちゃんとの絡みがみたいです! (2017年8月3日 3時) (レス) id: cba54d5afa (このIDを非表示/違反報告)
な な .(プロフ) - エムさん» コメントありがとうございます(^_^)少しお話考えようと思います!頑張ります! (2017年8月1日 19時) (レス) id: 41e39c4ebf (このIDを非表示/違反報告)
な な .(プロフ) - sunpoi5さん» コメントありがとうございます(^_^)その4人とのお話も書きたいですし稜海やタカシとのお話も書けたらなと思います! (2017年8月1日 19時) (レス) id: 41e39c4ebf (このIDを非表示/違反報告)
な な .(プロフ) - 陽彩さん» コメントありがとうございます!お話少し考えようと思います! (2017年8月1日 18時) (レス) id: 41e39c4ebf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:な な . | 作成日時:2017年6月8日 21時

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