6.お嬢様、バレました ページ7
.
ショッピングモールでプレゼントを選んで、福田くんがお礼にってパフェを奢ってくれた。
二、三時間と短い時間だったけど福田くんのキラキラとした笑顔をずっと隣で見られて幸せだったな…
佑「Aちゃん今日は本当にありがと!」
「どういたしまして、喜んでくれるといいな」
佑「絶対喜んでくれるよ、Aちゃんに一緒に選んでもらったんだもん」
えへへ、と笑った福田くん。こんな風に思ってもらえて、福田くんの妹さんは幸せ者だなぁ。
と、思っていたら福田くんから突然のカミングアウト。
佑「……Aちゃん今日ね、僕嘘ついたんだ」
「え?」
佑「……あ、妹の誕生日は本当なんだけど…一緒に選んで欲しいっていうのも本当で…」
「……?」
佑「…Aちゃんとデートしたくて……デートしようって素直に言えなくて…一緒に選んでなんて言ったんだ」
「福田くん……」
佑「……Aちゃん、」
やけに真剣な顔をして私を見つめる福田くん。一点の曇りもないキラキラとした瞳にドキドキしていると、両肩をガッと掴まれた。
顔を少し傾けた福田くんがゆっくりと近付く。
……これ、キスってやつ…?ていうかいきなり…?展開早くない?と思ったけど雰囲気に飲み込まれたというか。一気に心拍数が上がって身体中が熱くなる。目を閉じてその時を待った。………けど一向に唇に触れた感覚はない。その代わり、恐れていたあいつら……
拓「はい。ストップ」
福田くんを私から引き剥がした拓弥。その横には祐基もいる。
「………な……なんでいんの…」
拓「お嬢様甘いですね。このバカは騙せても僕は騙せません」
祐「お嬢……お嬢のあんな顔初めて見た…」
拓「あれがお嬢様の女の顔だよ」
祐「うっ……お嬢〜〜!!」
福田くんは不思議そうな顔をしてる。そりゃそうだ。いきなり現れてお嬢様だのお嬢だの…
拓「お嬢様、帰ってお説教です。行きましょう」
「ちょ、拓弥……ごめんね福田くん!また明日!」
佑「あ、うん…」
拓弥に引っ張られ泣く泣くその場を後に。にっこりと笑った拓弥の目は笑っていなかった…。
佑「お嬢様……」
.
561人がお気に入り
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひろ(プロフ) - 初めて書かせていただきます!すごく面白いです!みんながワイルドな感じでドキドキですね(///ω///)続き楽しみにしてます!! (2017年5月16日 2時) (レス) id: ce336a9dfc (このIDを非表示/違反報告)
エム - なな.さんの作品めっちゃ好きです!更新待ってまーす! (2017年5月10日 0時) (レス) id: be027d3da3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:な な . | 作成日時:2017年5月7日 12時