19.お嬢様と約束 ページ23
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祐「あー!お嬢またソファーで寝てる〜風邪ひきますよ〜」
拓「そのうち起きるだろ」
拓弥がブランケットを取り出してお嬢にかけてあげる。拓弥はすごく優しい顔をして、お嬢の目にかかった前髪をそっとかき分けた。
拓「……お嬢様は昔から変わんないよな。見た目も中身も」
祐「あは、それはいつも思う」
小さい頃からずっと一緒でも、お嬢が変わる事はなくて。そんなお嬢に、何度救われただろうか。お嬢に一生ついていこうと決心した時の出来事。確か、中学二年生くらいの時…
○○
『あ!また顔に傷作ってる』
当時、僕と拓弥は先輩と喧嘩ばっかりしていた。まあそれには理由があって、要はその先輩がお嬢の事を紹介して欲しいと僕と拓弥に頼み込んで来たんだけどもちろんする訳もなく。先輩は三年の中でもそこそこ有名でプライドも高そうで、案の定逆ギレした先輩が喧嘩をふっかけてくるようになった。くだらないけどそれが理由。でも、中学生なんてそんなもんだよね。
人数的にこっちが不利でももちろん毎回勝ってるし、けど顔に傷を作る度にお嬢は心配そうに僕らを見る。
『最近多くない?もしかして他の組の奴ら?』
祐『転んだんです』
『どんな転び方したらそんな傷になるわけ?』
拓『僕らは本当に大丈夫ですから』
こんな理由でお嬢に迷惑かけるわけにもいかない、これは自分達で片付ける問題。僕も拓弥もそう思ってお嬢に理由は言わなかった。
『なんかあってからじゃ遅いよ、言ってよ』
拓『…お嬢様には関係ありません』
『……あっそ、わかったよバカ!』
祐『痛い!!』
べちん、と絆創膏を雑に僕の口元に貼ってそのまま部屋を出て行ったお嬢。少し悲しそうな顔をしてたお嬢の背中。
拓『……これでいいんだよな』
祐『…多分』
その姿を見ると心が痛むけど、僕らにはこうするしかないんだ。その時はそう思っていた。
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ひろ(プロフ) - 初めて書かせていただきます!すごく面白いです!みんながワイルドな感じでドキドキですね(///ω///)続き楽しみにしてます!! (2017年5月16日 2時) (レス) id: ce336a9dfc (このIDを非表示/違反報告)
エム - なな.さんの作品めっちゃ好きです!更新待ってまーす! (2017年5月10日 0時) (レス) id: be027d3da3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:な な . | 作成日時:2017年5月7日 12時