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「あっけなかったね」
拓「ですね」
みんな祐基と拓弥にボコボコにされ、腰抜かして逃げていった。ざまあみろ!
拓「……お嬢様、一人にして申し訳ございません」
祐「…すみませんでした、お嬢に怪我させてしまって……」
「…そーよ!居残りなんてなるからこんな事に!……まあでも助かったよ、福田くんもありがとう」
ぼーっとしていた福田くんはすぐ笑顔になって、どういたしまして!と元気よく言った。でもすぐに、あのさ、と気まずそうに続けた。
佑「…三人って、ただの幼馴染……じゃないよね?」
拓「………」
佑「二人は喧嘩も強かったし、この前も今だってお嬢様とか…」
祐「………」
「……二人とも、見せてあげたら」
もう誤魔化せない。私は覚悟を決めた。祐基と拓弥も目を合わせて頷く。
佑「……それ、」
祐基と拓弥はワイシャツを脱いで背中を福田くんに見せる。祐基の背中には赤い龍、拓弥の背中には緑の龍が、左右対称的に。そう、刺青だ。
「……まあ、こんな感じの家。二人は私の付き人」
佑「………」
「……引いたでしょ?」
いつもそうだった。みんな私を避けて、色眼鏡で見られて。学校にいられなくなった事だってあった。今回も、そうなっちゃうのかな。
佑「……引かないよ」
拓「…え?」
佑「AちゃんはAちゃんでしょ?それは変わりない。それに……」
祐「……それに?」
佑「………二人もそうだよ。草川くんは草川くん、村田くんは村田くん」
まっすぐな目でそう言った福田くんに、祐基が思いっ切り抱き着く。あまりの勢いに福田くんがよろけた。
佑「わっ!びっくりした〜」
祐「なんだ〜!いい奴じゃん!」
「とりあえず服着て。上裸で抱き着いてると怪しい」
拓「まあいい奴でもお嬢様に変な事したら許さねえけどな」
とりあえず一件落着…かな?
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ひろ(プロフ) - 初めて書かせていただきます!すごく面白いです!みんながワイルドな感じでドキドキですね(///ω///)続き楽しみにしてます!! (2017年5月16日 2時) (レス) id: ce336a9dfc (このIDを非表示/違反報告)
エム - なな.さんの作品めっちゃ好きです!更新待ってまーす! (2017年5月10日 0時) (レス) id: be027d3da3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:な な . | 作成日時:2017年5月7日 12時