僕のお嬢様

21.お嬢様、行かないで下さい ページ27

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祐「うわぁああああああ！！！お嬢〜〜！！行かないで下さい〜〜〜！！」


「あああああああうっさい！！離れろ！」




そんなこんなで吉野くんとデートの日。玄関を出ようとするとお腹のあたりに祐基の腕が巻き付いた。そして巻き付いて離れない。





「ちょっと拓弥！どうにかして！」

拓「お嬢様…僕もお嬢様をあいつの元へ一人で行かせるのは嫌です。虫唾が走ります」

「そんなに？大丈夫だって吉野くんいい人だよ…多分」

祐「甘い！お嬢は甘い！そうだこれ持って行って下さい！何かあったらこれで助けを求めて下さいね！！」




そう言って祐基が私の手に握らせたのは防犯ブザーだった。いや小学生かよ…




「もう待ち合わせ遅れちゃうから行くね」

拓「あ、お嬢様」

「まだなんかあるの？」

拓「スカートの丈が短いです履き替えて下さい。それでは誘惑しているのと同じです。あと揺れるピアスはお辞め下さい。男は揺れる物を見ると狩猟本能が働くと言いますので非常に危険です。特にあいつは僕が見た所によるとライオン気質だと思うので絶対に辞めてください。なのでそのポニーテールも下ろしてください。あと」

「行ってきまーす」

拓「あ、お嬢様！！」

祐「お嬢〜〜！！」




二人の話聞いてらんない。本当に遅刻しちゃう…と急ぎ目で行ったけど待ち合わせ場所に着いたのは結局約束した時間の三十分後だった。シンプルに黒の服でまとめた吉野くんが腕を組んで待っている。





晃「……遅い」

「ごめん。まあ文句はうちの奴らに言って」

晃「まあええわ、行くで」




さらっと私の手を取って歩き出した吉野くん。うわ、手大きい……いやドキドキしてない！私には福田くんが…そう福田くんが！！




晃「A」

「んぁ！？」

晃「かわええな、俺ポニーテール好きやわ」




……してない！！気のせい！




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