43P Morimoto side ページ43
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樹にどうしたいか
そう聞かれて
世界中の人たちが
俺らを呼ぶ声が聞きたい
その先で
みんな笑顔でいて欲しい
そう思ったんだけど
だったらやっぱりこんなんじゃダメだ
今からでも一度でも
誰かを犠牲にするなんて嫌だ
でも
松「中谷さんがあんな尋問みたいなことしたのは
そのことを知っていたからですか？」
「かもしれません…」
でも世界は俺中心に回っていない
松「……こんな状況になったのも自業自得ですか」
「そうですね」
1人外に行ったAさんを追いかけたら
マネージャーとの話が終わったのか北斗が一緒にいて
俺は思わず隠れてしまった
俺じゃない人が君を助けることだって当然ある
「……もう、書くの、……やめるつもりです」
……なんだよこれ……
なんで北斗が責めるみたいになってんの
「ファンって言ってくれたのにごめ…
松「……」
「っ、……松村さん…？」
俺、なんで隠れてんだろ……
「あの……」
松「泣くなら、言い訳くらい聞かしてよ…」
「言い訳なんて…」
北斗は優しい
誤解されやすいけど
曲がったことはしないかっこいいやつ
「ごめ…なさい……」
松「……」
俺より頭いいし
「え、あのっ…」
絶対に間違えない
松「……テキトーに言って誤魔化せばいいのに」
「？」
松「信じてって、言ってみない？」
俺は、一方的に好意をもって巻き込んで
悩みも聞いてあげれない
守ってもあげれない
こんな形で会わなかったら違ったのかな
「……でも…本当に…」
松「いいから。ほら、」
「私が……っ望んだことじゃないんです」
松「はい」
「実力で挑戦したかったっ…」
聞こえる声は悲しくて泣いてる様ではなくて
安心した様に言葉を紡ぐことが間に合わず
溢れ出るように泣いていた
Aに頼れる相手がいることは良い事で
俺らが味方だって分かってくれたのは嬉しいことで
なのに
森「……」
「信じて……くだ、さい…」
松「信じるよ」
俺…
最低じゃん…
こんな気持ちじゃ、好きなんて
……もっと言えない
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作者名：あり
| 作成日時：2019年9月14日 2時
