30P Morimoto side ページ30
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カメラや照明、マイク等
色々準備が整いAが呼ばれた
田「北斗、水飲ませて」
松「なんでだよ自分で飲めよ」
田「これ持ってるから無理」
樹は緊張してないのか
北斗が何も断れないのを楽しんでる
「お待たせしました」
森「あ、よろしくお願いします」
Aだ
明日から担当変わっちゃうし
巻き込んだ罪悪感も凄いけど
会うとやっぱり嬉しいな
種「Aさん、インタビューは会話形式ですので、マイクつけさせて頂きますね」
「はい…」
森「……？」
…なんか、目合わない
表情ちょっと暗いし…そうだ！
森「ココア飲みながらやります？」
「え、……大丈夫。ありがとう」
お、ええ？
好きだよねってキッチンに行こうとしたのに
Aはマイクが付くとすぐソファに座った
緊張してるとか？
森「……俺のーもっと」
種「お水どうぞ」
森「っあ…」
早く撮影始めるよと言わんばかりに
ペットボトルが目の前に。
森「はい…」
田「北斗〜肩凝った。ちょ、悪い」
松「いや撮影っ…やるけど……」
種「Aさん、質問に答えて頂ければ良いので
カメラではなく横に立つ森本と目を合わせて下さい」
「あ…分かりました」
説明も終わり、スタッフさんから合図が出たので
早速メインカメラが回された
森「……Aさん、よろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
やっと合った目線は
何だか、昨日までと全然違う気がした
森「今日で4日目ですが、楽しいですか？」
「え、あ…それなりに楽しいです。スタッフの方も
優しいですし、初日の花火楽しかったです」
森「良かったです、えー、本業は小説家であられますが、脚本はいつからやられてますか？」
「大学生の時から。映画サークルの脚本ですが」
この質問の答えだけは知ってる
だってそれで初めて会ったし
Aは知らないだろうけど
森「結構やられてるんですか？」
「いえ、最近はもう…小説と他に副業もあるので」
森「副業？」
「はい。小さい事務所なんですけどコピーライターをやってます」
森「毎日出社されるんですか？」
「そうですね、基本土日は休んで」
Aは少し表情が暗いまま
進んでいくインタビュー
カメラが無かったら
大丈夫？って聞けるのに
モヤモヤしたまま最後の質問に
森「脚本、話のテーマを教えて下さい」
「……他人の日常です」
Aの使う言葉は
相変わらず、
何だか悲しい
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作者名：あり
| 作成日時：2019年9月14日 2時
