14P Your side ページ14
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種「Aさん、行ってらっしゃい〜」
森「北斗もいってらっしゃーい」
結局、笑顔が可愛い2人に見送られて
小さいカメラを持つ松村さんと行くことに
松「カフェはよく行かれるんですか？」
「そうですね」
松「そこで書かれたり？」
「小説は家ですね、たまに仕事はやったりします」
カメラを回しながら
沢山質問されて歩くから
住宅街では浮いてしまう
松「脚本は出来てきましたか？」
今回のコンペは
１週間しかないわけで
審査されるのに必要な、
登場人物、シナリオの構成とあらすじ800字まで
あと出だしを400字詰め原稿用紙5枚〜10枚
わりとハードだったりして。
だって殺人なんて
私は書いたことも考えたこともない。
「明日には浮かんでるといいですよね」
松「アイディアはゆっくり考える派ですか？」
「構成が思いついてから書き出すことが多いですね」
大抵、私の話はモデルがいるから
この人はこんなことしない、とか
リアルと辻褄が合わなくなってしまうと
話が進まなくなるから。
「着きました」
窓から覗いた中は自然光で
窓際だけに並べられた石がキラキラして
静かな住宅街にまるで秘密基地みたいなカフェ
松「あ……入るところから撮りたいので
店長に挨拶して来ます。待っててください」
「はい」
インタビューと終わった瞬間の温度差あるとこみると
やっぱり人見知りで一対一苦手なんじゃ……
あれ、なんでカメラ自分に向けてるんだろう
無意識……？
松「お待たせしました。他にお客さんいない今なら
大丈夫そうなので急いで撮りましょう」
「はい」
配信されるのかと思うと
話してるところより横顔撮られるだけの方が
少し恥ずかしい。
「いらっしゃいませ、ご自由にどうぞ」
優しそうな店長さんに軽い会釈して
綺麗な石が並べられてる窓の近くに座った
松「ここではインタビューではなくて
違うアングルから何本か撮影させた頂いて」
まだ続くのか…
うーん、恥ずかしいなぁ
他のお客さんいなくてよかった
松「話しかけないのでリラックスして
いつも通りにされてて下さい」
「……はい」
いつも通り…出来るかなぁ
「ご注文はお決まりですか？」
「あ、この日替わりランチBと食後にコーヒーお願いします」
「コーヒー前が本日こちらと、こちらが……」
「こっちで」
あーおなかすいた
「松村さんは？」
松「あ、俺はコーヒーだけお願いします」
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作者名：あり
| 作成日時：2019年9月14日 2時
