たいすけだにゃん ページ1
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「…ん、」
朝、何かの感触で目が覚めた。
隣には私の愛猫、たいすけがいるはず…
まだ寝ぼけ眼の目を瞑ったまま、腕を伸ばしてたいすけを探す。
「…んん?」
これは……
スベスベとした肌のような…?
…ん?
あれ、やっぱふわふわだ。
たいすけの毛って、ふわふわできもちいー…
んーー・・・・
?「そろそろ起きなきゃやばくない?」
…うん?
?「起きて」
…なんだろう、
男の人の声がする。
もしかして、私まだ夢を見てるのかな…
ニャーオ
たいすけの鳴き声が聞こえて、目を開ける。
するとそこには、鼻筋の通った切れ長の目をした美青年がいた。
「…」
?「おはよ。よく眠れた?」
「…夢?」
?「いや、夢じゃない」
「…誰?」
?「だれって、たいすけ」
「…」
混乱してガバッと起き上がった私を見て、ニャーオと泣いた美青年。
その鳴き声は紛れも無く、私の愛猫たいすけのものだった。
「…た、たいすけなの!?」
た「うん」
「…どどど、どうしてっ…」
た「んー…、わかんないけど多分、毎日神様にお願いしてたからかな」
「…な、なにを…?」
た「それは秘密」
「え…?」
そう言って布団から這い出そうとするたいすけ。
「きゃああっ!!////」
はらりと布団から覗いたたいすけの素肌。
叫びながら、布団から出ようとしたたいすけ押さえこんで布団に包む。
…だって裸だから。
たいすけ人間バージョン、裸だから。
ニャー
「…あ、ちょっ…」
たいすけはいつも、私のお腹に乗って寝転ぶのが好きなの。
ちょっと重いんだけど、あったかくて、柔らかくて。
いつもだったら、ぎゅ、って抱きしめるんだけど・・・
「たたたたっ、////」
た「んー」
「たたた、たいすけっ///」
た「なーにー」
「ちょっと、離れてっ!!////」
た「!?」
きょとん顏のたいすけを押して、ベッドから転がるようにおりた。
ベッドには、布団をかぶったまま悲しそうな表情を浮かべるたいすけ。
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零華 - 人間なのに鳴けるの? (2022年4月30日 21時) (レス) @page1 id: 5e7af5ce68 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - やばいですー!ゆうたぴょん、可愛すぎます! (2015年6月28日 18時) (レス) id: 3d819fdfe9 (このIDを非表示/違反報告)
ちさ(プロフ) - 凄く素敵なお話でした!また不思議でキュンキュンするお話を書いて欲しいなぁと思いました! (2015年1月21日 21時) (レス) id: 0e38a85a32 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - ファンタジーな感じですごく良かったです。ほんとにこんなペットが欲しい。 (2014年12月8日 12時) (レス) id: 0777a67cea (このIDを非表示/違反報告)
あゆ(プロフ) - 不思議な世界に入ったみたいでおもしろかったです! (2014年12月6日 5時) (レス) id: 8b95a2d98f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:K | 作成日時:2014年12月4日 22時