EP 52 ページ3
ーーー
ラ「もうお分かりのはずです。貴方のお仲間さん…ミラさんにはこのウイルスの実験台になって頂きました。意識が戻って数日…彼女は一体どうなるでしょうか」
ニヤリと笑うラフィット。
ポロリと煙草が落ちた。
沸々と怒りが込み上げてくる。だが同時に恐怖も押し寄せてきた。
サ「…ッ！…ッ…クソ…野郎がッ…」
サンジはバッと後ろを振り返り、ミラの元へと駆け寄った。
そして、ゆさゆさと体を揺らす。
サ「ミラちゃんッ…！おい！しっかりしてくれッ！ミラちゃんッ！」
だが、ミラは目を覚ます様子はない。
サ「…クソッ！…とりあえず息はしてるなッ…おいゾロ！一旦船に戻れ！このままだとミラちゃんが危ねぇッ…！！」
ゾ「ッ…なに？！」
ガキンッ…と交差している刀を離し、距離を取るゾロ。
ゾ「…ッミラに何した」
シ「お前達は知らないのか…あの娘がどれ程恐ろしい力を持っているか」
ゾ「・・・」
シ「このままだとその能力が目を覚ます。その前に政府に引き渡せばならんのだが…どっち道この娘に待っているのは “死” 。だからせめてもの思いで実験台とさせてもらった」
ゾ「…ッ…！！！！？」
シ「その娘が死ねば我ら黒ひげ海賊団に政府から金が入るのはもちろん。富・名声も手に入る…」
ゾ「…てめぇッ…！」
フハハと笑うシリュウ。
サ「おいゾロ早くしろッ！！そんな奴より今はミラちゃんが先だッ…！」
遠くの方でミラを抱え、走ってくるサンジ。
ゾ「…チッ…クソッ…」
ゾロもそれに続き、サンジの元へと走っていった。
2人が森へと消えゆく中…
シ「ラフィット。お前財宝まで取られてティーチ船長になんと言われるか…わかっているのか」
ラ「何度言わせるんですか、ティーチ提督ですよシリュウ。…大丈夫です、彼女が死ねば金は入ります。それにきっと彼らはあの島へと行くでしょう…世界が大きく動きますよ。
それよりこのことを早く世界政府に話しておく必要がありますね」
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作者名：koi | 作成日時：2019年2月17日 0時
