検索窓
今日:3 hit、昨日:8 hit、合計:201,851 hit

・□□ ページ31

ヨシ兄は1つ上の高校3年生。軽音部員でギター担当

今日は、文化祭のライブの曲順を考えるって言ってたのに、楽譜を全部忘れる始末

それを届けに来たのだけれど、そこにいたのはヨシ兄ではなかった


そういえば、聞こえてきたギターの音、ヨシ兄の音じゃなかったっけ

制服のシャツのボタン 2こ開けて、まくった袖から見える腕は、小柄な割にがっしりしてて


こんな人、見たことない…

私の大声に気付き目が合えば、クルンとした目が更に大きく見開かれて、驚いた表情に

でも あの目、どっかで見たことある気がする…


するとその彼は、頭を振って上げていた前髪を手櫛で直して、机に置いてあった眼鏡に手をかけた

「…………っ!」

ウソ……でしょ?


「小池さん?」

見たことないと思っていた、その人は


「や……安田くんっ⁈」

まさかの安田くんで


「……うん」

首から上は、私の知ってる安田くんだけど、ギターを下げてるその姿は、私の知らない安田くんだった


「なっ、なんでっ?どうして?」

状況が把握できず、騒ぐ私


「うっさいのぉ。どないしたん?」


「ねっ、渋谷先輩。なんで?何で安田くんがギター弾いてるの?」


「なんや、A こいつと知り合いか?」


「ねぇ、なんで?」

ヨシ兄の同級生、ボーカルの渋谷先輩の質問にも、全く答えようとしない私に変わって


「小池さんとは、同じクラスなんです」

安田くんが答える


「おぉ、そぉか。こいつ おもろいなぁ。俺がギター弾いとったら、いきなり入って来て“僕にも弾かせて下さい”言うてきてな…」


「先輩の音聞いたら、僕も弾きたなってしまって…」


いつからギターを始めたのか とか、好きなバンドの話や、私にはわからない音楽用語が飛び交って、話が盛り上がる渋谷先輩と安田くん


私……なんかお邪魔みたい



ヨシ兄の楽譜だけ置いて帰ろうとしたら

「A、お前 何しに来たん?」

気付いたのは、渋谷先輩



「ヨシ兄、楽譜忘れたから、届けに来た」


「ヨシ、先生に呼ばれて職員室やねん。もうすぐ来る思うけど」


「いいや。私 帰る。これ、ヨシ兄に渡しておいて下さい」



“失礼しました”と、音楽室の外に出た


何か……複雑



ドアの向こうから聞こえる二人の笑い声

私だけ、取り残された気分


今日の約束は、キャンセルだろうな




安田くんの下駄箱に借りてた本を置いて、そのまま真っ直ぐ家に帰った

・□□→←・□□



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (294 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1008人がお気に入り
設定タグ:関ジャニ∞ , 短編集
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

倉安LOVE - もちろんです。次回の新作も楽しみに待っています。これから寒くなってくるので体調には気をつけてくださいね。 (2018年11月19日 0時) (レス) id: 74ed2de143 (このIDを非表示/違反報告)
ちか(プロフ) - 倉安LOVEさん» 倉安LOVEさん、初めまして。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。これからもお付き合いいただけたら嬉しいです(*^ω^*) (2018年11月15日 22時) (レス) id: 19b6facfd4 (このIDを非表示/違反報告)
倉安LOVE - 初めまして最初から読んでいました。どのお話も感動しました。最後のヤスくんのお話では二人が付き合えてよかったと思いました。次の新作も楽しみに待っています。 (2018年11月15日 16時) (レス) id: 74ed2de143 (このIDを非表示/違反報告)
ちか(プロフ) - れなさん» れなさん、初めまして。コメント ありがとうございます^ ^毎回、楽しみにして下さっていたとの事。嬉しい限りです(≧∇≦)次回作、自己満発揮作品になるかと思いますが、お付き合いいただけると嬉しいです☆ (2017年10月26日 12時) (レス) id: 19b6facfd4 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 初めまして!完結お疲れ様でした!この短編集いつも楽しく読ませてもらってました!新作楽しみです!頑張ってください! (2017年10月25日 22時) (レス) id: b5ce47fc81 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ちか | 作成日時:2017年9月14日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。