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「えっ？マジでっ！俺、家 帰れんの？」
嬉しそうなきみくんの声、聞こえないようにギューッと耳を塞ぐ
どうしよう。きみくん いなくなっちゃう
どうしよう………
せっかく仲良くなれたのに……
わかってた
きみくんの方が、私より早く退院するなんて
その日が近いことなんて、わかってたことなのに
“おめでとう”って、一番最初に言ってあげたいって思ってた
でも、いざ現実を突き付けられると、どうきみくんと接して良いのか、わからなくなった
程なくして、トントンと優しく布団の上から背中を叩かれ
「A？」
と呼び掛けられたけど、布団の中から出ることは出来なくて
人の気配がなくなって、静かに布団の中から出てみると、きみくんの姿はそこにはなかった
きみくんから、退院の話は出なくって
私からも、そんな話はしなくって
きみくんが一週間後に退院するって知ったのは、看護師さん達の立ち話を聞いたからだった
きみくんが退院するという話は、すぐに病棟中に広まり、いつもはプレイルームでみんなに囲まれている きみくん
退院が決まった次の日から、病室にも子供達が詰めかけて、私の居場所がなくなった
たくさん話したいことはあるのに
きみくんの話、もっと聞きたいのに
「そろそろ、寝よか？」
「うん……」
これまでよりも、ずっと早く眠るようになって
気付いたら、きみくんが退院する前日になっていた
私がここに入院して、初めて
こんなに盛大な“お別れ会”が開かれたのは
先生や看護師さんが、手品や人形劇をしてくれたり、きみくんのために、みんなで歌を歌ったり……
何が楽しいのかな？って思う
きみくんとの思い出が増えるから？
きみくんの笑顔を忘れない為に？
そんなの苦しいだけじゃない
きみくんも、退院したら全部忘れちゃうに決まってる
学校に通って、勉強して友達と遊んで…
ここでの生活も、私のことも
全部、忘れちゃうんだ
「じゃあ、2人ともちゃんと寝なさいよ〜」
いつも通り看護師さんが、電気を消して部屋を出て行くと
きみくんが枕元のライトをつけた
「A？」
「なに？」
「俺…寝られへんのやけど」
「本……いる？」
「やっ。A、こっちきて話し相手なってくれへん？」
「………」
「イヤやったらええけど…」
「ううん。大丈夫」
仕方がないな….
きみくんのワガママ、聞いてあげよう
だって……最後だもん
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倉安LOVE - もちろんです。次回の新作も楽しみに待っています。これから寒くなってくるので体調には気をつけてくださいね。 (2018年11月19日 0時) (
レス) id: 74ed2de143 (このIDを非表示/違反報告)
ちか(プロフ) - 倉安LOVEさん» 倉安LOVEさん、初めまして。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。これからもお付き合いいただけたら嬉しいです(*^ω^*) (2018年11月15日 22時) (レス) id: 19b6facfd4 (このIDを非表示/違反報告)
倉安LOVE - 初めまして最初から読んでいました。どのお話も感動しました。最後のヤスくんのお話では二人が付き合えてよかったと思いました。次の新作も楽しみに待っています。 (2018年11月15日 16時) (レス) id: 74ed2de143 (このIDを非表示/違反報告)
ちか(プロフ) - れなさん» れなさん、初めまして。コメント ありがとうございます^ ^毎回、楽しみにして下さっていたとの事。嬉しい限りです（≧∇≦）次回作、自己満発揮作品になるかと思いますが、お付き合いいただけると嬉しいです☆ (2017年10月26日 12時) (レス) id: 19b6facfd4 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 初めまして！完結お疲れ様でした！この短編集いつも楽しく読ませてもらってました！新作楽しみです！頑張ってください！ (2017年10月25日 22時) (レス) id: b5ce47fc81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちか
| 作成日時：2017年9月14日 0時
