スキライ。 (ページ5)

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きていきなり、健二郎はあたしの腕を掴んだ。
思いっきり掴まれてるから、凄く痛い。

「ねえ、痛いってば」

健「うっさいねん！
…ごめん、こいつもう連れてくわ」

剛「そっか、残念…もうちょっと一緒に
いたかったんだけどなあ」

岩ちゃんの話も聞かずに、
車のドアを開けて「ん、」という健二郎。

「ねえ、話聞いてる？」

健「…乗れってゆーとるやろ？」

「い、いわれなくても乗るわよ、
岩ちゃんごめんね、今日はありがと！」

剛「うん、また遊ぼうね」

岩ちゃんにお礼を言って、車に乗りこんだ。

健「ずいぶん、楽しかってんな」

「ふん、それがどうしたのよ」

健「顔らリンゴみたいになっとったやんけ」

「…っ、見てたの！？」

健「頭ポンってされただけで
ニヤニヤしやがって」

さっきからなんなの、こいつ
あ、もしかして…

「…なに、嫉妬してるの？」

健「ばか、そんなんちゃうわ！」

「素直になればいいのに」

健「う、うるさいわ！」

こういう部分があるから、
たまにかわいいって思うんだよね。

「ねえ」

健「なんや」

「今日は帰ったら、
ぎゅーってしてあげよーか？」

健「あほか、そんなんお前にされるより
もっとええ女にしてもらうわ」

「じゃあ、あたしも誰か呼ぼうかな」

健「…呼ばんでええ、一回だけやって」

ふふ、やっぱりツンデレさん。

家帰ったら、ちゃんと
ぎゅーってしてあげないと。笑