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「…でも、あの女の人は?」


一番気になってたことを聞いてみた。


健「あー、あれはいとこやで」

「い、いとこ?」

健「そやで〜」


あたし、健二郎のいとこの人なんて
知らずにずっと彼女さんと思い込んでたんだ。


健「こっちに研修で来ることなったらしくて、
時間あったらちょっと会おかってなっとんてん」

「そ、そうなんだ」

健「やから、彼女とかちゃうで」

「よ、よかった…」


…ひと安心。


健「なあ、A」


真剣な表情になった健二郎が、
あたしに話しかけてきた。


「なに?」

健「俺、Aのことが好き、
お嬢様やなくて、一人の女として。
でも、これからも俺らしく、
執事としても、一人の男としても
ちゃんとお前のこと守っていくって約束する、
…俺と付き合ってくれませんか?」


健二郎からの告白。
嬉しい気持ちでいっぱいだった分、
あたしの性格が、嫌じゃないかとか
いろいろ気になってしまった。


「…あたしすごいワガママだよ?
それに、たくさん嫉妬しちゃうよ?」

健「そんなん、もう慣れとる」


あたしの頭をくしゃって撫でた。
健二郎の笑顔が愛おしくて。


あたしの答えなんて、もう決まっていて、


「…こんなあたしだけど、お願いします」




…あたしと健二郎は、付き合うことになった。

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作者名:はんぺん | 作成日時:2017年4月14日 0時

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