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赤い月。 ページ3

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福山さんに送って貰える最高ハッピーな私はルンルンで福山さんの車の助手席に乗り込む。



「人の車に乗る時ってなんて言ったらいいか迷いません?」


福「なんて言ったらって?」


「お邪魔しますだと家っぽいし、お願いしますだとタクシーかよって感じだし、なんかいっつも迷っちゃうんですよね。」


福「目上の人なら失礼しますとかもありだと思うけど、とりあえずAは、ありがとうございます!!!とかでいいんじゃない?(笑)」


「なんか私、若手芸人みたいじゃないですかそれ。」


福「Aっぽいじゃん。」


「酷いなもうー。あっ見て見て福山さん今日月がめっちゃおっきくて赤い。」


福「本当だ、赤い月ってなんか不吉じゃない?A帰り道には気をつけろよ。(笑)」


「えっ、それはもう福山さんの運転が今後の私の人生左右しますよ。」





そんなたわいない話をしていると時間はあっという間で、気付けば私のマンションに到着していた。




福「Aの部屋ってさ、3階の角部屋だっけ?」


「そうですよ、最上階(たった3階)角部屋南向きの優良物件です!」


福「今日誰か来る予定とかってある?」


「なんですか、無いですけど急な御来場はちょっと部屋の片付けとかがありますから...」


福「ちげーよ、Aの部屋のドアの前に誰か立ってない?」




そう言われて車の窓から自分の部屋のドアを見上げると確かに誰か立っている。
福山さんはいつも気を使って、マンションの前の大きな木の影に車を停めてくれるので向こうはこちらに気づいてはいないようだ。

それにしても既に深夜1時近いこの時間に家の前に居るって誰??と考えてはみるものの携帯を確認しても誰からか今から行ってもいい的な連絡は入っていないし、一向に答えには辿り着かない。




福「どうする?警察呼ぶ?」


「警察ですか?!でも、もし知ってる人だったらそれこそ大騒ぎになっちゃいません?」


福「いやでも常識的に考えて誰がこんな時間に連絡もせず女性の部屋の前に立ってるかね。」


「うっ...それは確かにそうですよね。いやでももしかしたら私のちょっと頭のおかしい高校の同級生とかってのも有り得ない話しじゃないし、とりあえず見てきます!!」


福「あっ!ちょっと待ちなさっ」




福山さんが止める途中で車を飛び出した私は早足で部屋の前の人物を確かめるべくエレベーターに乗った。




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堕ちる月。→←むかしむかし。



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作品ジャンル:恋愛
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作者名:ごろぴか | 作成日時:2018年10月3日 3時

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