【SVT】smile flower ~✩.*˚

▽また何も出来ない ページ23

ただ、何もしないのは嫌だった…

だからせめて食器だけでも片付けようと思って
泡立てたスポンジでコップを洗ってたら…





＿ｶﾞｼｬｰﾝ!!






手が滑って、シンクにあったお皿に当たって
その衝撃でいくつかの食器が割れた。

驚いてスポンジを拾おうとしたら、そこにガラスの破片があって
痛みを感じたと同時に洗剤の泡が赤く染まり始めた。






ﾃﾞｨﾉ「Aちゃん、傷口見ないようにこっち向いてて。」



ﾎｼ「お薬塗るから触るよ、ごめんね。」



A「いっ、…(泣)」



ﾃﾞｨﾉ「頑張れ頑張れ、」






ホシくんが、傷口は深くないから病院には行かなくて大丈夫って…
綿棒でお薬塗って、保護するテープを貼る時は
ジンジンズキズキして涙が出るほど痛い。






ﾃﾞｨﾉ「ヒョン、ここに破片集めて。」



ﾎｼ「あ、お前手気を付けろよ。」



ﾃﾞｨﾉ「うん、分かってる。」






手当てをしてくれたあと、二人がキッチンを片付けてくれて
私はただその姿を見てることしか出来なかった。






ﾎｼ「Aちゃん、血が滲んでない？ちゃんと止まってる？」



A「…、」



ﾎｼ「まーたそんな顔してる…傷口が痛む？」



A「…、」



ﾎｼ「ディノー、Aちゃんがまた余計なこと考えてるよ。」



ﾃﾞｨﾉ「こら〜。駄目だよ、そんな事考えちゃ。」



A「なにも言ってない…」



ﾃﾞｨﾉ「言わなくても分かるの。また迷惑かけてるとかでしょ？」



A「だって、ほんとの事だもん…迷惑ばっかり…
　 私だけなにも出来なくて役に立たないし…こんな怪我したら、明日からもっと役に立たない…」



ﾃﾞｨﾉ「役に立つとか立たないとか、召使いじゃないんだから。」



ﾎｼ「そうそう。」



A「でも…」



ﾃﾞｨﾉ「"でも"は禁止、もう一回言ったらアイス無しだよ。」



ﾎｼ「このアイスうまいね。」



ﾃﾞｨﾉ「そう、アイス…えっアイス!?もう食べてんの!?」



ﾎｼ「早く食べないと溶けるし(笑)」



ﾃﾞｨﾉ「しかもそれ俺の!!ヒョンはチョコって言ったじゃん!!」



ﾎｼ「…そうだった？どれも一緒だよ。」



ﾃﾞｨﾉ「もぉ〜…まぁいいや。Aちゃんおいで、アイス食べよ。」



A「うん…」



ﾃﾞｨﾉ「指痛いでしょ、スプーンが傷口のところに当たるかな。
　 少し溶かして柔らかくした方が掬いやすくていいかもね。」






ディノくん、私の大好きなやつ買って来てくれてる…

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