【BTS】兎が愛した孤独の花*2

#96【TH】 ページ46

【ﾃﾋｮﾝside】





A「今度さぁ、買い物付き合って？」



ﾃﾋｮﾝ「…なに買うの。」



A「電気ケトルとトースター、調子悪くて。
電化製品って何で同じタイミングで壊れるのかな…」



ﾃﾋｮﾝ「…」



A「聞いてる？」



ﾃﾋｮﾝ「あ、うん。来週の日曜連れてってやるよ。」



A「やった、ありがとっ♡ﾞ」









今だって、嬉しそうに笑ってる…


料理だって上手に出来たって満足して
欲しかったものを買いに行けるって喜んで…


この笑顔は決して嘘じゃない。
でも、Aの本当の笑顔でもない…


どうしてこんなに…
罪悪感ばっかり込み上げてくるんだ…









．









A「テヒョン、温かい飲み物にする？
あ、イチゴがあるからジュースにしてあげようか？」









キッチンから聞こえてくるAの声…
その後ろ姿を見ていたら
俺はいつの間にか席を立ち、後ろから抱きしめていた。









A「ちょ、なにっ!?」



ﾃﾋｮﾝ「ごめん…」



A「急にどうしたのっ、…」



ﾃﾋｮﾝ「俺…やっぱりAのこと…」



A「テヒョンやめっ、」



ﾃﾋｮﾝ「好きで好きで…どうしようもないんだ…」



A「…っ、やめてよ…」



ﾃﾋｮﾝ「俺は…Aのこと、幸せに出来ると思ってた。
でもそれは…幼馴染みとして、なんだな…きっと…」



A「っ、テヒョン…？」









Aの為だとか言って、アイツから引き離して…
でもそれは、結局自分の為だったんだ。


俺自身が、Aを失いたくなくて…
自分の幸せのためだけに俺は
Aの本当の笑顔を、奪っていたんだ。

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