いろんな壱馬さん。2 (川村壱馬) (ページ3)

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なにあれなにあれなにあれ！！

顔がいいからって調子乗りすぎ！！男目当てな訳ないじゃん、、

でも壱馬さんから見るとそういう風に見えるってことだよね、、どうしたらいいの、、？

それから数十分経って

「Aー起きてるー？おーい」

北人くんだ、、

「起きてるよ。どうしたの？」
「良かった。壱馬、熱出ちゃってさ、、」
「え？うそ、、」

さっきはあんな感じだったのに、無理してたのかな、、

「いつもこうなんだよなー壱馬。まあみんな気づいてるんだけどね」

壱馬さんのこと知らないのは私も一緒じゃん、、

みんなは見ただけで気づくのに私はあんなに近くにいても気づかなかった

「俺おかゆとか分かんないからさ、Aお願いしていい？」
「うん、、すぐ作るね」

すぐに台所へ向かって作り始めた

出来上がったおかゆと風邪薬をお盆に乗せて、たまたま通りかかった慎くんに声をかけた

「あっ、慎くん、、これ壱馬さんに、、」
「Aさんが持ってった方がいいと思うけど、、それに壱馬さん係だし」
「係って、、」

でも、そうだよね、ちゃんと話さなきゃ

部屋の前に着いたはいいけど、、開けてくれるかな、、

"ｺﾝｺﾝ"

「壱馬さん、、大丈夫ですか、、？」

10秒くらいして扉が少し開いた

「は、入りますね、、」

ベッドに入ってる壱馬さんはさっきと違って顔も赤くて、息も上がっていた

そっとおでこに触れる

「あつっ、、」
「、、なにしにきたん、、」
「あの、、これ、おかゆ作ったので、、」

そう言うと枕元に置いたおかゆに目を向けた

「、、たべられへん」
「えっ、？あ、おかゆ苦手でした、、？」
「、、ちが、、たべさせて、、」

へ？空耳？食べさせてって、、うそでしょ、、

でも確かに弱ってる人に自分で食べろなんて言えない

壱馬さんはゆっくり身体を起こした

「ど、どうぞ、、」
「ん、、うまい、、」

なんか、違う人みたい、、弱ってるとこんなに素直なんだ、、

「あの、さっきの、、ごめんなさい、、押したりしちゃって、、」
「、、べつに、、」
「私、ここに来たのは父の借金を返す為なんです。いい加減な父で、、ここならお給料もいいし、住み込みで3食ついてて、なにより父から離れられると思って、、男目当てなんて誤解させちゃって、、ごめんなさい」

素直な壱馬さんを前にするとなぜか私も全てを話していた