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ページ28

「お前が焦って走って行くとこ見たから追っかけてきた」
「そうっすよ!見たことないくらい焦った感じだったんで心配で、、」

ははっ!わりぃわりぃ!と未だに私を抱きしめたまま話す楓士雄

「手伝うか?」

「んー、いや、いい!俺1人で十分だわ!」

「さっすが楓士雄さん!」

司に断りを入れ、周りの男達をまたあの鋭い目で睨みつける

「あっ、司!こいつ、家に帰してくんねぇかな」

「おう、わかった」

私を離して司に預けられる。

「終わったら行くから」

「うん、、」

ぽんぽんと頭を撫でてから、男達に向かって行く楓士雄。

その間に司とジャム男くんと倉庫を出た。

「それ、大丈夫か?なんか冷やすもん、、」

「大丈夫大丈夫!こんなのすぐ治るよ!それよりありがとう。送ってくれて」

司は浮かない顔をしてたけど、気づかないフリをしてそのまま、気をつけろよと一言だけ言って帰って行った。

それから何分経ったんだろう、、

もう日付は回っていて、少し眠気も出てきた

その時、ドンドンドンッとドアを叩く音がした。

今まではチャイム鳴らして!って怒っていたけど、今はドアを叩く音のほうが安心できた。絶対に楓士雄しかしないから。

「A、、」

ドアを開けると、さっきよりも傷が増えた楓士雄が抱きついてきた。

「楓士雄、、あ、あんたほんと迷惑!っ、、」

「だよな、、お前まで巻き込むなんて考えたことなかった、、悪かった、、」

違う、、そんなこと言いたいんじゃなくて、、

「ありがと、、っ、、助けにきてくれて、、」

あの男に殴られた時も涙は出なかったのに、今になって、よりによって楓士雄の目の前で、、

勝手に溢れてくる涙を楓士雄の手で拭われ、そのまま唇が重なった。

"いたっ!" "いってぇ!"

唇が触れたことで、お互いの傷にも触れてしまい同時に声を上げた

「ふふっ、真似しないでよ」

「俺もいてぇつうの!」

「あんたは喧嘩ばかなんだから慣れてるでしょ」

「まあ、そうだなっ!」

喧嘩ばかと言われても否定しない楓士雄が面白くて2人で笑い合った。

友達以上恋人未満。

今日で少し恋人に近づいた気がした。

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設定タグ:川村壱馬 , THERAMPAGE , 恋愛   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:ysakamosan | 作成日時:2022年6月24日 23時

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