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昼休み、丸ちゃんに「今日は一緒に食べられへん」とメッセージが届き、
ぼっち飯をキメる。
中庭の小さなひとりがけのベンチに座って、
空を眺めながらご飯。
たまにはこういうのもいいね。
?「雨降るで。」
突然話しかけられて振り向くと真っ白な肌をマスクで隠した人。
『よかぁまさん』
横「なんや自分、俺の事知ってるん?」
口に唐揚げ入れてすぐやから上手く喋られへんくて
必死に頷く。
横「あー、あれか。学校一人気のお姫さんか」
マスク越しで見えないはずの口角がニヤリと上を向いた。
『わぁ僕も有名人やなぁ』
横「そんな有名人に知られてるなんて…俺なんかした?」
『あ、そうや!トランペット。出来るんやろ?』
横「……は?え、まぁ練習中やけど」
『軽音部はいろ?!』
横「えっいや俺部活入ってるし……」
『何部?』
横「ば、ばすけ」
『じゃあもう引退してるやん』
横「ばっかお前なぁ」
『な?入ろ?モテるで?』
横「部活をモテるモテへんで選んだらあかんやろ」
『じゃあなんでバスケ入ってるん』
横「…楽しいし、バスケ」
『ほぉん……
まあ、今日の放課後第三音楽室来てな?』
横「えっ、ちょぉまてって!」
ポツポツ降り出した雨から逃げるように僕は教室まで走った。
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作者名:ゆうか | 作成日時:2020年3月14日 14時