青い夢を、いつかの君へ贈る (ページ28)

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　私たちはまた少し大きくなった。

　「蝶ちゃんと蜂楽くんって付き合ってるの？」
　『え？』

　中学生になって、私はサッカー部のマネージャーを始めた。
　最近は発作も少なくなったし、体が限界だと思ったら(無責任だと思われるかもしれないが)部活をやめるなどと親に説得して入った。

　サッカー部の練習終わり、マネージャーたちとビブスを洗っていれば先輩の一人がそう聞いてきた。

　「幼馴染とは聞いてたけどさぁ、距離とか近すぎるから気になって。」
　『はあ・・・。』

　先輩との会話にほかのマネージャーたちも耳を傾けているのがわかる。
　やっぱ女の子は恋バナ好きね。

　『んー・・・つきあって、るんですかね？』
　「え！？なんで曖昧！？」
　『はっきり付き合おうとはお互い言ってないので。』
　「え、じゃあさじゃあさ、蜂楽くんのことは好きなの？恋愛として？」
　『好きです。』
　「それって本人に伝えた？」
　『伝えたことは・・・ない、かも？』
　「蜂楽くんからは？」
　『うーん、あったような、なかったような・・・？』

　確かに私は廻に恋愛感情を持ってるし、廻も多分、そう。
　だけど付き合ってるのかって言われたら・・・うーん。
　小さなころから続けてきた関り方のせいではっきりしない。

　『あ、でも将来お嫁さんにしてあげるとは何回か。』

　そう話せば先輩やまわりにいたマネージャーたちは「きゃー」やら「あ～」などと口に出した。
　「きゃー」はわかるとして「あ～」はなんだろうか。

　「それは、恋愛漫画とかならあれですよ八光さん。負けヒロインの立ち位置というか。」
　「幼馴染との恋愛は叶わないっていうよねぇ。」
　「いやいや逆パターンも結構あるじゃん。」
　「あの蜂楽くんならワンチャン可能性は大でしょ。」
　「でも蜂楽くん顔はいいからそのうちポッと出のヒロインに・・・。」

　いやでもぉ。
　絶対可能性あるって！！
　私は幼馴染恋愛成就派に一票！！

　なんか、マネージャーたちでなぞの会議が開かれている。
　いいな仲良いなぁ。ちょっと休んじゃってる間にマネージャーたちとの間に多少の距離を感じるようなそうでもないような・・・。

　「蝶ちゃん！！」
　『はいっ。』

　先輩に肩をがっしりと掴まれ、後方にいるマネージャーたち含め熱い視線を送ってくる。

　「私達は二人を応援します！」

　なんかそういう広告みたことある。

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