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大樹くんとDr.ゼノの会話にひやひやとしながらも見守る。
隣にいた南ちゃんが私に聞いた。
「何そのハーバーなんとかって?」
『アンモニアの化学工場だよ。
簡単に言えば、空気と水から無限に、大量に火薬・・・つまり銃弾が作り出せるの・・・。』
「なるほどつまりマシンガンがいくらでも撃ちまくれる、そう言いたいわけだなー!?」
≪さすが話が早いねDr.大樹。≫
当然知ってましたみたく大樹くんはそう返したことに私達はガッツポーズをした。
「意外と演技派なのかな大樹くん。」
「素直なだけだと思う。」
≪こちらは大人のプロ集団だ。君たち仲良し少年チームの科学ゴッコとはわけが違う。
素直に投降して僕たちに仕えてほしい。それだけなんだ。
なにせ人手不足でね。≫
『・・・、・・・!』
「何言ってんだコイツ、人手不足?そのへんの転がってる石像治しまくりゃいいじゃねえか。」
「はっはーつまり連中は、復活液を知らん。違うか!?」
「ククク、そこだけは既存の常識の科学じゃあねえからなァ。」
≪石化中の数千年間。意識を保ち続けた人間だけが硝酸をかけると復活する。
僕らはそれを成し遂げた選ばれしメンバーだ。
だが君らは数十人、年端もいかない少年たちが全員そんな英雄だとは考えがたいな。
どうやって石像を起こした・・・?≫
「それは・・・。」
大樹くんの肩を龍水くんが掴む。
「復活液はこっちの唯一のアドバンテージだ。絶対に渡すな!
初対面でマシンガンの連中だぞ。教えれば即座に大兵団で蹂躙される。」
「ああ、レシピがバレりゃ既に連中の手元で腐るほど作れんだからな。」
『硝酸は工場で、アルコールはコーンで・・・。
でも、逆に言えばそれさえゲットできれば・・・。』
「いきなりコーンシティ完成!復活液ウン十億人分ゲット!!」
「復活液は教えられないぞ、断るー!!」
大樹くんがそう返答すれば、通信機の向こうの彼は呆れた声をした。
≪そうか、では交渉決裂だね。残念だよ。≫
相手の方から通信機が切れて間も無く、遠くの方からエンジン音が聞こえた。
慌てて外に出て空を見上げた。
そこには、私達が回収した飛行機とはまた別の飛行機が、ペルセウスの上を飛んでいた。
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西羽(プロフ) - 更新ありがとうございます! ヒョが優しい…だと…?!(笑) 次回も楽しみにしてます♪ (2021年6月7日 16時) (レス) id: 3a99c04527 (このIDを非表示/違反報告)
西羽(プロフ) - この作品がとても好きで、少しでも時間を見つけては読み進めて一気に読み終わっちゃいました! 冗談や過言でなく最近の私の支えになってます、番外編もまた是非読みたいです。お忙しいかと思いますが応援してます、更新を楽しみにしてます。 (2021年6月1日 21時) (レス) id: 3a99c04527 (このIDを非表示/違反報告)
わわわわわ - この話面白くていつも読んでます!弥さんのペースで頑張って下さい!続き楽しみにしてます! (2021年5月4日 20時) (レス) id: 9c9d4f1707 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ(プロフ) - 続編おめでとうございます。スランプ‥‥私が言えたことじゃないですが、大変ですね‥‥どうか無理をせず、弥さんのペースで書いてください。応援しています! (2021年4月25日 0時) (レス) id: 064c02c015 (このIDを非表示/違反報告)
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