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徐々に不安の影は大きくなる。
背筋に嫌な汗が流れた。
「わははなんだ聖さんも千空も深刻な顔して、こんなに大勢復活させるんだからコーンが大量なら最高にいい知らせじゃないかー!」
『・・・自然に大量に生えているなら・・・不安なんてないんだけど・・・。』
でも・・・もしかしたら・・・でもそんなことあるの?
このアメリカに・・・もしかしたら。
「これは。」
『!』
司くんの方を向けば、何かを感じ取ったのかあたりを見回した。
そして感じ取ったそれの正体を口に出す。
「殺気・・・。」
その言葉に私達は警戒心をあげた。バトルチームは武器を構える。
「なんだ猛獣の類か?」
「わかるのですか、そのような気が!?」
松風さんの言葉に司くんは首を振り戦闘態勢に入った。
「いや、気なんてものは無いよ。アドレナリン分泌物の刺激臭などを判断しているんだとは思う。自分でもハッキリはわからないが・・・。」
暗い森の奥を目を凝らして見つめる。
私の目ではなにも見えないけど・・・なにか不気味な感じが。
『すん・・・、・・・煙の、におい・・・?』
今、ほんの一瞬だけれど風に混じって煙の臭いが・・・。
これ、覚えがある。
アメリカに留学してたとき、宿泊先の宿の路地裏で不良少年たちが悪ふざけで使っている所を見たことがある。
銃だ。そのときに微かに感じた臭いだ。
『硝煙・・・?』
「・・・聖くん、君はどうやら人より危機察知能力が優れているようですね。」
『え・・・?』
氷月くんの言葉に首をかしげた。
「続々と流れてくるコーン・・・ちゃんとしている・・・敵は。
誘蛾灯に惹き寄せられたのは、どうやら私たちの方だったようですね。」
「総員ボートへ!!伏せるんだ・・・!!!」
司くんがそう叫んだ瞬間、銃弾の雨が私たちを襲う。
『―――――!!!!』
衝撃的な展開が起きてしまうと放心してしまうのは私の悪い癖だ。
でも仕方ないと思う。むしろ瞬時に行動できる皆がすごすぎないかな。
『ひっ!!』
力強い腕に体を持ち上げられる。
氷月くんだ。
彼は私をラボカーの裏まで運び、羽京くんに私を投げ渡した。
結構雑に放り投げられた。
『きゃっ!』
「聖!!」
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西羽(プロフ) - 更新ありがとうございます! ヒョが優しい…だと…?!(笑) 次回も楽しみにしてます♪ (2021年6月7日 16時) (レス) id: 3a99c04527 (このIDを非表示/違反報告)
西羽(プロフ) - この作品がとても好きで、少しでも時間を見つけては読み進めて一気に読み終わっちゃいました! 冗談や過言でなく最近の私の支えになってます、番外編もまた是非読みたいです。お忙しいかと思いますが応援してます、更新を楽しみにしてます。 (2021年6月1日 21時) (レス) id: 3a99c04527 (このIDを非表示/違反報告)
わわわわわ - この話面白くていつも読んでます!弥さんのペースで頑張って下さい!続き楽しみにしてます! (2021年5月4日 20時) (レス) id: 9c9d4f1707 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ(プロフ) - 続編おめでとうございます。スランプ‥‥私が言えたことじゃないですが、大変ですね‥‥どうか無理をせず、弥さんのペースで書いてください。応援しています! (2021年4月25日 0時) (レス) id: 064c02c015 (このIDを非表示/違反報告)
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