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「BARつったじゃん!!酒は??」
陽くんを筆頭にお酒が出ないことにブーイングが始まった。
「そーだそーだ!アメリカ?だっけ?そんな遠いとこお酒ないとたどりつけないよぅ!お酒あればすぐ着くよぅ!」
「どういう理屈だ・・・。」
「ご心配なく、ただ熟成に少々お時間をいただいております。」
「船上のバーでも妥協しないそれがフランソワだ!!」
『明日にはちょうどいい感じだと思うけど・・・。』
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出航数日前。
「あ゛ーちょうどいい、テメーらも作り方見とけ。」
ラボで千空くんと作業をしていれば、通りすがりのクロムくんとカセキさんに声をかけた。
事前に用意していた底の浅い容器に入れた水浸しの麦を作業机の上に置く。
「麦かこれ?ビショビショじゃねえか。」
「芽ぇ出ちゃってるし。」
「それを焙って乾かす!」
千空くんは水浸しの麦を竈門の中に入れた。
彼の行動に驚く2人。
「濡らしたのに乾かすの!?」
「何がしてえんだよ。」
暫くして渇いた麦を取りだし、私がワシャワシャともんでゴミを排除した。
『ゴミを取り除いたら、コハクちゃんお願いします。』
「私がさらにボコボコにするのだな!!」
コハクちゃんの馬鹿力でハンマーを使い麦をさらにボロボロにした。
それをお湯で溶いて、濾せば・・・。
「絞れたぞ、麦の汁だ!!」
樽にたっぷりとたまった麦の汁をコハクちゃんたちが味見する。
「これは・・・甘いような苦いような。」
「マズくはねえぞ!」
「酵母菌様が食えるようにしてやってんだ。」
『私達にとってはこれがおいしいんだよ。』
「!麦の汁・・・酵母・・・いや詳しくは知らないけどこれってもしかして。」
旧世界の人間であるゲンくんはこの段階で私達が今何を作っているのかわかったようだ。
私達はさらに麦の汁を加工する。
『麦の汁に「日本のホップ」カラハナソウを入れて煮込む。あとは酵母菌にお任せね。
ほっとくだけで発酵してアルコールに・・・ついでに炭酸にまでしてくれる。』
出航して比較的すぐに飲めるようになるはずだ。
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西羽(プロフ) - 更新ありがとうございます! ヒョが優しい…だと…?!(笑) 次回も楽しみにしてます♪ (2021年6月7日 16時) (レス) id: 3a99c04527 (このIDを非表示/違反報告)
西羽(プロフ) - この作品がとても好きで、少しでも時間を見つけては読み進めて一気に読み終わっちゃいました! 冗談や過言でなく最近の私の支えになってます、番外編もまた是非読みたいです。お忙しいかと思いますが応援してます、更新を楽しみにしてます。 (2021年6月1日 21時) (レス) id: 3a99c04527 (このIDを非表示/違反報告)
わわわわわ - この話面白くていつも読んでます!弥さんのペースで頑張って下さい!続き楽しみにしてます! (2021年5月4日 20時) (レス) id: 9c9d4f1707 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ(プロフ) - 続編おめでとうございます。スランプ‥‥私が言えたことじゃないですが、大変ですね‥‥どうか無理をせず、弥さんのペースで書いてください。応援しています! (2021年4月25日 0時) (レス) id: 064c02c015 (このIDを非表示/違反報告)
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