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「聖ちゃーん！聖ちゃーん！」
診療所の方からゲンが聖を呼ぶ声が聞こえた。
気になって診療所の中を覗けば、薬の製作に使われていたであろう道具や資料が散らばった机に顔を伏せて眠る聖と何度も声をかけ起こそうとするゲンの姿が目に入った。
「やぁゲン。」
「ああ羽京ちゃん、ちょうどよかった。」
僕が声をかければゲンはこちらを振り向き安堵の声を漏らした。
どうやら彼女を起こすのに相当困り果てていたようだ。
「もしかして聖ずっとここで作業してたの？」
「あぁ、羽京ちゃん暫く次の航海のためにクロムちゃんたちと素材集めに行ってたもんねぇ。」
宝島から帰ってきた僕たちは既に次の航海の準備をしていた。
僕はクロム探検隊の一員として素材集めに出ていたのだけれど、どうやら聖も船に持っていく薬の補充のためにここで徹夜で作業していたようだ。
「あとは新しく復活した医療班の皆がやってくれるって言うからさぁ。
聖ちゃんには部屋に戻ってちゃんと横になって寝かしてあげたいんだけど何度呼びかけても全く起きなくて。」
「あはは、聖て結構寝起き悪いんだよね。前は目覚まし時計３つ持ってたし。」
「バイヤー。」
聖の部屋に泊まりに行ったときはあの目覚まし時計の地獄に本当に驚いた。
職業柄目覚めは早い方なんだけど、あんなに一瞬で目が覚めたのは初めてだ。というか鼓膜破れるかと思った。
「聖、ここじゃなくて部屋でちゃんと寝よう？」
『・・・。』
「あ起きた。」
ゆっくりと体を起こし、ようやく顔を見ることができた。
ゲンは聖の寝起きの顔を見るのは初めてなのだろう、顔を引きつらせていた。
「この子ホントに聖ちゃん？チョー人相悪くない？？いつもの優しい顔した聖ちゃんどこいったの？」
『・・・。』
「聖、部屋帰って寝よう？」
眉間に皺を寄せ、目の前の僕を睨む(本人にそのつもりはない、多分。)聖。
暫く目を合わせていれば両手を僕に向かって伸ばした。
『だっこ。』
ゲンが吹き出した。
普段人前でこういった行動は全くしたがらないのに・・・相当限界来てるんだなぁこれ。
「ほらおいで。」
腕を広げて迎えれば聖は僕の首元に腕を回し、僕は彼女の体を抱き上げた。
「じゃあ僕聖寝かしつけてくるよ。」
「おっけー。」
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西羽(プロフ) - 更新ありがとうございます！ ﾋｮが優しい…だと…？！(笑) 次回も楽しみにしてます♪ (2021年6月7日 16時) (
レス) id: 3a99c04527 (このIDを非表示/違反報告)
西羽(プロフ) - この作品がとても好きで、少しでも時間を見つけては読み進めて一気に読み終わっちゃいました！ 冗談や過言でなく最近の私の支えになってます、番外編もまた是非読みたいです。お忙しいかと思いますが応援してます、更新を楽しみにしてます。 (2021年6月1日 21時) (レス) id: 3a99c04527 (このIDを非表示/違反報告)
わわわわわ - この話面白くていつも読んでます！弥さんのペースで頑張って下さい！続き楽しみにしてます！ (2021年5月4日 20時) (レス) id: 9c9d4f1707 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ(プロフ) - 続編おめでとうございます。スランプ‥‥私が言えたことじゃないですが、大変ですね‥‥どうか無理をせず、弥さんのペースで書いてください。応援しています！ (2021年4月25日 0時) (レス) id: 064c02c015 (このIDを非表示/違反報告)
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