毒にも薬にもなれない７

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　 続いて用意されたのは司くんのイメージカクテル「ＧＲＥＮＡＤＩＮＥ＆ＴＯＮＩＣ」
　 ザクロのシロップとトニックウォーターを使ったカクテルだ。

　「ザクロの赤が科学の光、ブラックライトを当てますと司様の心に静かに輝く炎のように・・・。」

　 フランソワさんが赤いカクテルにブラックライトを照らした。

　「！？青く変わった！！」
　「光ってるんだよ！」
　『綺麗・・・！』

　 続いてはコハクちゃんのイメージカクテル「ピリ辛シンデレラ」
　 次はゲンくんのイメージカクテルを作るためにまた新たな材料を作った。
　 ショウガからジンジャーエールにシナモンを一緒に煮れば・・・チャイシロップが完成する。
　 それをフランソワさんに渡せば、コーラに少量加え、さらにレモンととうがらしをひとつまみ足した。

　「ゲン様にはシンプルさの裏に一さじの大人のスパイスを・・・「ＳＰＩＣＹ ＣＯＬＡ」です。」
　「プハァアアピリ辛！！大人コーラ！！」

　 用意されたイメージカクテルに皆は大満足のようだ。
　 ただし今まで出て来たカクテルはノンアルなので、一部の子達は酒がないと不満の声を漏らしていた。

　「ハ！人類はすさまじいな、自然の素材だけでこんなにも様々な飲み物が作れてしまうとは。」
　『この世のものは全部自然素材だからね。』
　「みんなピッタリだね、イメージカクテル。

　 ・・・いや、ピッタリすぎるよね、いろいろ準備が整いすぎてる。」
　『・・・。』

　 羽京くんの言葉にゲンくんが一瞬だけ動きを止めた。

　「ポーカーの勝負のおかげでカジノは大盛況。ＢＡＲまでセットの福利厚生。
　 これならキツい航路も行けるぞ・・・！って龍水ＶＳ千空のどっちがポーカーで勝っても結局は同じ結論になってたんじゃないのかなあ。

　 つまり、一番最初の龍水と千空のケンカから全部積み重ね、キツい航路をみんなに納得させるためにどこかのメンタリストがお芝居を描いた・・・そんな仮説も面白いよね。」

　 ゲンくんの方を見れば、彼はいつものように笑った。

　「何言っちゃってんの羽京ちゃん、考え過ぎでしょ〜♪

　 ・・・ただ、これだけは言っとくけど、ポーカー勝負自体は超〜ガチでやってたからジーマーで。じゃなきゃ盛り上がんないし。
　 そこだけは、俺も悔しいのよ。これでもちょびっとね、千空ちゃん♪」




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