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「科学は本当にたくましいのですね、数千年前全ての人を石にした災厄の元凶なのに、それすらも今、味方にしようとしているのですから・・・!」
「これでやっと、やっと兄さんが・・・。」
未来ちゃんは喜びと共に涙を浮かばせた。
「・・・しょせん賭けだがな、ブッツケ本番試すっきゃねえんだ。」
「司ちゃんコールドスリープっつったって凍らしてるだけだもんね・・・。」
「フゥン、問題はそこじゃあないだろう、当たるぜ船乗りのカンは!?」
龍水くんの言葉に私は頷いた。
そして千空くんの顔を見る。彼の顔にはまだ、石化時にできたヒビが残っていた。
そして肩にはイバラに受けた傷も。
『イバラに刺されたケガ、千空くんなら合理的に真っ先にDr.STONEで治しているはず・・・。
だけど君にはまだヒビ痕が消えていない・・・つまり、使っていないことになる。
わざと、使わずにとっておいたんだよね。』
考えられる理由は一つだけ。
千空くんは頷いた。
「あ゛ぁ、石化装置の電池切れだ。」
「!!?」
「それ電池とかあるのかー!?」
「ククク、知らねえよブチ壊して楽しく分解研究っつうわけにもいかねえだろが、つっても何かのエネルギーだ。」
『無から∞のエネルギーだけはどうあがいたって生まれないからね・・・。』
千空くんはキリサメに目を向けた。
「キリサメ、石化光線の範囲指定は半径か?」
「?そうだけど・・・。」
「最後にイバラ固めた時の俺の指定は5m、だが広がった石化光線はせいぜい半径1m、ちょいだった。」
「!ありえないそんなこと、サイズがブレたことなんて今まで・・・。」
『キリサメ、あなたは頭首から石化光線は広範囲に濫用してはならないと言い伝えられていたんだよね。
もしそれがエネルギー切れのことを意味していたら・・・。』
「!」
「つまり、この石化装置はもう電池切れ寸前ってこと・・・?」
「まだ分からねえ、試すっきゃねえ。」
『一人分包めるくらいの力が残っていてくれればいいんだけど・・・。』
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まっちゃ(プロフ) - コメント失礼します!ネタバレになってしまうので内容は書けませんが、番外編、とても面白いです!これからも弥さんの無理のならない範囲で、更新頑張ってください!影ながらも応援しています! (2021年4月18日 1時) (レス) id: 064c02c015 (このIDを非表示/違反報告)
弥(プロフ) - わわわわわさん» 申し訳ありません。番外編のリクエストは受けつけていないんです。また番外編を書く機会があればぜひ書かせていただきます。 (2021年4月17日 22時) (レス) id: 28d3fee7a9 (このIDを非表示/違反報告)
わわわわわ - 番外編のリクエストです。耳攻めされたと羽京がドS化したお願いします。 (2021年4月17日 22時) (レス) id: 9c9d4f1707 (このIDを非表示/違反報告)
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