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「ククク、他の奴らがお前の顔見たらどんな反応すっかな。」
暗闇が晴れた先には千空くんがいた。
『千空くん!!?』
石化してからまだ10分も経っていないはず、まさかもうイバラを?いや、さすがにそれはないか。
「あんまデカイ声で喋んな。」
『ごごめん。』
「すぐ反撃の準備すっぞ手伝いやがれ・・・!」
千空くんはすぐそばに石化して倒れていたオオアラシをブッ叩いた。が、さすがに千空くんの非力では砕くことは不可能。
『・・・!千空くん。』
向うからこちらに向かって来る足音が聞こえた。
「クッソもう来やがったか。しゃーねえ・・・。」
千空くんは靴を脱ぎわざと足跡を残し、ラボカーへ向かった。
そこから千空くんと大急ぎでトラップを仕掛ける。
ラボカーの中にスピーカーをセットし、その次にラボカーの操縦レバーをワイヤーで括りつけた。
『こっち準備できたよ・・・!』
「こっちもだ。」
千空くんは私にドローン一式と復活液一人分を渡した。
これだけ揃っていれば、千空くんの作戦を瞬時に理解できる。
『・・・海哭りの崖までの最短距離はそこの林をまっすぐ抜けた先。そこなら多分すぐに石化装置を投げられることもないと思う。』
「クククさすが聖先生だおありがてえ。」
千空くんは一度笑うと、すぐに真剣な表情に戻った。
「次に俺が通信した時がGOの合図だ。」
『・・・死んじゃダメよ。』
「わーってらぁ。」
イバラの足音が聞こえ、私はすぐに茂みに身を隠した。
そこからは時間との勝負だった。
イバラが千空くんを追いかけ林に入ったのを確認すれば、まだイバラの姿が見える奴の背後ですぐに龍水くんに復活液をかけた。
「・・・フゥン、人類初の3回目復活者の称号はまたもやお前に先を越されたか。」
『名誉なのか不名誉なのかわからないねその称号・・・。その感じだと状況は把握できたかな。』
「もちろんだ!」
龍水くんは私が持っていたドローン一式を身につけ、千空くんの作戦を伝えた後龍水くんが案内する先へと走る。
龍水くんが向かったのは竹林で、そこには氷月くんとモズがいた。
モズは地面に手をついて石化している。
『氷月くんが勝ったってことかな・・・。』
「さあな。」
龍水くんがモズの耳からインカムを取り自分の耳にかけた。
「よし千空のもとへいくぞ!!」
『うん!!』
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柊渚(プロフ) - めっちゃ面白いです!!更新頑張ってください!! (2021年4月5日 22時) (レス) id: ebf2823d1c (このIDを非表示/違反報告)
小豆 - この作品大好きです!応援しています! (2021年3月30日 17時) (レス) id: cf49d2eead (このIDを非表示/違反報告)
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