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イバラが俺を睨みあげる。
「貴様・・・!」
「こっちも科学使いの端くれでな、石化装置なんつうオーバーテクノロジー垂れ流されりゃ100億%欲しすぎて唆りまくるわ!」
イバラがすぐさま投げ捨てた石化装置に手を伸ばす。
「あ゛ー言い忘れたがな、今テメーが来るまでの一瞬でグーグル様やらトヨタ様やらが躍起になって開発してた超絶最先端の現代技術をクラフトしといたぞ。
なんと自動運転カーの爆誕だ・・・!!」
目の前のカーボンワイヤーに飛び乗り、俺の体重が乗ると同時にラボカーが走り出し、イバラを轢いた。
「ただしピタゴラスイッチ的なやつな。」
カーボンワイヤーからラボカーの上に飛び移り、すぐにラボカーから降り石化装置を拾い上げた。
振り返りイバラの姿を探す。
(どこだイバラは車体の下か。)
姿が見えないイバラ。今は探しているヒマねえすぐに石化装置を発動させろ!!
「3m3secon・・・」
左肩にイバラの鋭い爪が刺さる。すかさず蹴飛ばされ近くの木に体を打ちつけた。
石化装置が手から離れる。
目の前には肩で息をするイバラがいた。
「スッゴい用心深いのよおじちゃんは、当然でしょ輩の飛び道具警戒して着込みつけるのなんか!!」
イバラが着ていた上の服を破けば中からはホタテの貝殻が複数枚バラバラと地面に落ちた。
「まさかこんな妖術の攻撃は予想外だったけどネ!」
イバラは自分の足元に転がる石化装置を拾い上げた。
「じゃあ妖術使い君、お望みの大将戦、頂上決戦一騎討ちといこうじゃ・・・。」
俺はイバラが喋る最中ですぐそばの林に逃げ込んだ。
石化装置投げられたら不可避。
こん中なら樹木が絡んで投げられねえし、それに。
「おら!」
木の陰に隠れてイバラの死角から薬品を投げた。
投げた薬品はイバラの手で振り払われ、奴の後ろの木にあたる。投げたのは硫酸、木の表面が音を立てて焼かれていく。
攻撃が当たらなかったことを確認してさらに俺は足を進めた。
(クッソもう武器になりそうなもんがねえ・・・!!)
林を抜けた先で盛大に転ぶ。すぐに体を起こせば目の前には海が広がっていた。
つまり、もう俺に逃げ場はねえってことだ・・・。
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柊渚(プロフ) - めっちゃ面白いです!!更新頑張ってください!! (2021年4月5日 22時) (レス) id: ebf2823d1c (このIDを非表示/違反報告)
小豆 - この作品大好きです!応援しています! (2021年3月30日 17時) (レス) id: cf49d2eead (このIDを非表示/違反報告)
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