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石化装置が再び自分の手元に戻ってきたことに喜びの顔を浮かべたイバラだったが、そこであるものに気付く。
足跡だ。
(・・・妙じゃない？石化光線から逃げながらこんなに進めるわけない。)
身を屈め、その足跡をよく観察するイバラ。
突如、前方から鳴る雑音に肩を跳ねた。
「今の音って、もしかして・・・。」
イバラは被り物の中にしまっていた耳飾りを取りだす。
それは元はコハクが持っていたインカムだった。モズも同じものを耳につけており、それを見てイバラはモズが科学王国と内通していることに気付けたのだった。
千空たちの作戦が筒抜けだったのも、コハクからこの耳飾りを奪い自分も情報を聞いていたからだった。
耳飾りを自分の耳元にかざす。
耳飾りからは今聞いたのと同じ雑音が流れていた。
(この耳飾りと同じ・・・。)
音がする方へと足早に向かうイバラ。
たどりついた先には煙を噴かせるラボカーがあった。
(あの時船から逃げた獣？？)
イバラは獣と勘違いするラボカーの後部にまわる。扉が開かれていたラボカーの中を見てイバラは理解した。
(違うこれ、生き物じゃあない。連中の妖術・・・。)
≪５ｍ１second≫
ラボカーの中に設置されたスピーカーから放たれた声にイバラは持っていた石化装置を投げ捨て悲鳴を上げて後ろに逃げた。
しかし、石化光線が発せられる様子はない。
「あ゛ー、羽京が読み外したか？いやこりゃ近くでしゃべんねえと反応しねえんだな。」
声のした方を見上げるイバラ。そこには自分よりも遥かに年下の少年が岩の上からイバラを見下ろしていた。
スピーカーから目の前の少年の声が聞こえる。
≪よ〜うイバラ、ククク俺ら仲良く最後の二人、科学VS石化の大将戦といこうじゃねえか・・・！！！≫
イバラは少年、千空に向かって叫ぶ。
「なぜ生きてる貴様！？島全部・・・全部包んだのに、石化光線で・・・！！」
「クククんなもん、そこに転がってるテメーの最強石化武器、おありがた〜くイタダくために決まってんだろが！！」
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柊渚(プロフ) - めっちゃ面白いです！！更新頑張ってください！！ (2021年4月5日 22時) (
レス) id: ebf2823d1c (このIDを非表示/違反報告)
小豆 - この作品大好きです！応援しています！ (2021年3月30日 17時) (レス) id: cf49d2eead (このIDを非表示/違反報告)
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