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『あぐっ！！』
目の前に音も無く現れたキリサメは私の鳩尾に強烈な蹴りを入れる。
その衝撃で私は吹っ飛ばされ、そばにある木に背をぶつけた。
『ゲホッ・・・うぇ・・・。』
鳩尾を抑えその場に倒れる。
キリサメの攻撃に苦しんでいるうちに、敵は私を囲んでいた。
「こいつ、あのコハクとかいう奴らの仲間だったのか！！」
「アマリリスはどこへ行った！！」
『っ・・・う、・・・っ！！』
倒れた私を複数の足が踏みつける。
唇を噛みしめ、必死に痛みに耐えた。
「やめなさい。それ以上痛めつけたら情報が聞き出せない。」
キリサメの言葉で攻撃が止む。
口の中が切れた、血の味がする・・・。体中の傷口が潮風にしみた。
「この者を牢へ、またあの妖術を出されないよう手足を縛り付けときなさい。私はこの者の連行に付き添うから残りは逃げたもう一人の捜索に。」
キリサメの指示に皆は頷いた。
「・・・モズはどこ？」
「そういえば見てないですね。」
「全く、いつも勝手な行動を・・・。」
手足をきつく縛られ担ぎ上げられる。
(アマリリスちゃん・・・今頃海を泳いでいるころだと思うけど・・・。)
ちゃんと皆の所、たどりつくかな。私の囮無駄じゃなければいいけど・・・。
ごめんね、千空くん、余計な手間増やしちゃったね。
でも助けに来てくれるって信じてるから。コハクちゃんも、銀狼くんも、私も・・・きっと助けてくれる。
なんだかんだ言って、千空くん、君は仲間を誰一人見捨てられないもんね。
(信じてるからね・・・羽京くん。)
もう復活してるでしょ？根拠はないけど、なんとなく分かるよ。
あはは、こんな無茶して・・・怒られちゃうかな。
こんな傷だらけで、悲しむかな。
意識が遠のいていく。
どうせこのあと私から情報を聞き出すための拷問が始まるんだ。
今だけは、休ませてもらおう・・・。
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柊渚(プロフ) - めっちゃ面白いです！！更新頑張ってください！！ (2021年4月5日 22時) (
レス) id: ebf2823d1c (このIDを非表示/違反報告)
小豆 - この作品大好きです！応援しています！ (2021年3月30日 17時) (レス) id: cf49d2eead (このIDを非表示/違反報告)
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