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「!?」
「なんの音なんだよ・・・!?」
『銃声・・・?』
突然鳴った銃声に私達は足を止めた。
望遠鏡でもう一度ペルセウスの方を見れば、イバラが手から血を流し石化武器を海に落とした瞬間が見えた。
ペルセウスのまわりを探せば、イバラに銃口を向けた陽くんの姿も。
『陽くんだ・・・!』
みんなに今目に入った情報を伝えれば喜びの顔を浮かべた。
「でもまた石化武器がイバラの手元に戻る可能性だってある。今の内に頭首を安全な所へ隠そう!!」
羽京くんの言葉に私達は頷いた。
暫くして、私達はなんとか頭首の隠し場所を見つけすぐにその場から離れた。
私達が近くにいてはすぐに見つかってしまう。
これで私達はひと通りの役目を終えた。次はどうすれば・・・。
『・・・つぅ。』
「聖!傷が痛むの!?」
痛みで思わず膝をついてしまった。包帯からは血が滲み、額には脂汗が浮かぶ。
「聖・・・!」
『だ、だいじょ、ぶ。痛み止めの効果が切れていただけだから・・・。』
「よし!!ここからは俺が聖さんを運ぼう!!」
『い、いや・・・本当に大丈夫だから、動けないわけでもないし・・・。』
立ち上がり元気ですアピールをすれば大樹くんはしょんぼりとした顔を浮かべた。う、罪悪感。
みんなも、渋々と引き下がってくれた。
『とにかく、次は千空くんたちと合流しよう。もう近くまで来てるはずだよ。』
「・・・無理だと思ったら担ぎ上げるからね。」
『あはは・・・。』
千空くんたちの元へ向かうべく私達はまた走り出す。
傷は痛むけど、我慢すれば走れないほどでもない。あと少しだ、がんばりなさい聖。
突然羽京くんが足を止めた。何か聞き取ったようだ。
「聞こえた!m・・・と秒数??その後石化の禍々しい音が・・・。」
『海の方で?誰か石化したってこと!?もしかしてイバラ!?』
「いや、今のはイバラの声だった・・・陽の声が直前に聞こえたから、石化したのは恐らく・・・。」
『・・・!』
望遠鏡でペルセウスのほうを見た。
逃げ惑う戦士たちを押しのけ必死の形相で海から這い出てくる屈強な男が目に入った。
『オオアラシ・・・?』
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柊渚(プロフ) - めっちゃ面白いです!!更新頑張ってください!! (2021年4月5日 22時) (レス) id: ebf2823d1c (このIDを非表示/違反報告)
小豆 - この作品大好きです!応援しています! (2021年3月30日 17時) (レス) id: cf49d2eead (このIDを非表示/違反報告)
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