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  ペルセウスが見える海崖まで辿り着いた。
  千空くんたちがうまいこと暴れ回ってくれているおかげか、島民や戦士たちがペルセウスからボートでこちらに逃げてくるのが見える。
  望遠鏡でペルセウスの様子を見た。

 『!?船上で闘ってるのってモズと・・・氷月くん!?』
 「なにぃいい!!?」
 「ひょ氷月復活しちゃったんだよ!!?」
 「ここで千空くん切り札だしちゃったんだ・・・!」

  でも確かに、あの陽動メンバーじゃモズに敵う相手は彼しかいない。
  氷月くんが今どんな考えで闘ってくれているかはわからない、モズが倒されたとしてまた暴れてしまったら私達に止める術は・・・、いや、今はそんなことどうでもいい。
  今は自分達の役目を全うしなければ!!

 『大樹くん・・・!!君の声で皆に頭首のことを伝えて!』
 「ああ!!」

  大樹くんは前に出て大きく息を吸った。ソユーズくんも前に出て頭首を持ち上げる。
  次の瞬間、大樹くんの強烈な叫び声が島全体に響き渡った。


 「うおおおおおお見ろみんなー!!!頭首は!!!石像だー!!!」

  耳がキーンとする。
  すぐそばで聞くものじゃないな彼のこの声は・・・羽京くん耳大丈夫かな。
  大きな叫び声を発した大樹くんに島民や戦士たち、ペルセウスにいるイバラやキリサメも釘付けになっていた。

 「こここれならみんなにだって聞こえるんだよー!!」
 「頼もし・・・。」
 「でも疑うかも、もっと近くで証拠見せないと!」
 『そうだね、海岸まで頭首を・・・。』

  頭首のほうを向いた時だった。視界の端であの絶望の光が見えた。

 『!!!!』

  光の方をすぐに振り向けば、イバラとキリサメがいた位置に小さな球体の輝きが見えた。
  イバラの目の前でキリサメが石化していくのが見えた。

  キリサメはあの中で誰よりも頭首に忠実だった。
  きっと今の大樹くんの知らせで気付いて・・・頭首が石像だと知ってしまって石化されたのかもしれない。

  だとすれば・・・次の狙いは。

 『ぃ、イバラがこっちに来るかも!!』
 「!すぐにここから離れよう!!頭首はどこか安全なところに隠して!」

  ソユーズくんが頭首を抱え私達は走り出す。少しでもイバラから逃げなければ。
  頭首はどこに隠そう、ここまで来る道のりでそんな場所は・・・。


  頭首の隠し場所を考えていた刹那。

 『!?』

  銃声がした。



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柊渚(プロフ) - めっちゃ面白いです!!更新頑張ってください!! (2021年4月5日 22時) (レス) id: ebf2823d1c (このIDを非表示/違反報告)
小豆 - この作品大好きです!応援しています! (2021年3月30日 17時) (レス) id: cf49d2eead (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年3月30日 1時

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