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「フェイ!指示を聞くな!!」
観客席からフェイに声をかけるローブを深く被った老人
「支援者X・・・?」
『っ・・・!』
徐々に痛みが弱まっていく
フェイが力を解いたのだ
痛みは完全に消えた
「痛みがなくなった・・・」
「なんだったんだ、今のは」
『・・・フェイ・・・』
支援者Xの方を見る
(あいつは・・・何者なんだ)
セカンドステージ・チルドレンの仲間のはずなのに、なぜフェイを止めた
「これ以上・・・フェイに卑劣なマネをさせる訳にはいかない・・・
フェイ!!もうこんなことはやめるんだ!!」
「!」
『・・・』
ジジイの割に・・・よく声を張るな
「・・・、・・・」
「フェイ!言う事を聞くな!!」
フェイはSARUと支援者Xの方を交互に見る
やはりSARUがテレパシーでフェイに指示を出しているらしい
今もなお、フェイの頭に攻撃を続けろと指示しているのだろう
「フェイ!」
「!・・・天馬・・・、・・・!」
「フェイ!」
今度は天馬とSARUを交互に見るフェイ
迷っているのか
(フェイの意思より、SARUの力の方が強いのか・・・)
「僕は・・・僕は・・・っ」
『っ・・・はあああ!!』
「!」
フェイが動けないうちにボールを取る
そうだ、まだ
「夜月・・・」
『天馬!!』
天馬にロングパスを送る
「そうだ、まだ試合は続いている」
再び試合が動きだす
しかし残り時間はあと僅か
天馬とガルのメンバーの一人がボールに向かって高く飛ぶ
が、どちらの手に渡ることも無く、長いホイッスルが鳴った
『・・・』
2−2
同点で試合は終わった
ドサッ
『!』
「フェイ!」
フェイが倒れた
すぐさま彼の元へ駆け寄る
しかし、ガルのメンバーが彼の元へ行かせてはくれなかった
「通して!」
「ダメだ」
『なんでっ、・・・!』
支援者Xがフェイを抱えた
『・・・』
奴は、いったい何者なんだ
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