月と太陽の思い

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　 チームザンの様子が変わった


　 全員ザナークを無視して試合を続けている

　 恐らくさっきの奴の行動がきっかけなのだろう

　(仮にも仲間にまで攻撃をするのか・・・)


　 ガロウが化身を出して再び雷門のネットが大きく揺れた

　『っ』

　 皆の疲労がよく分かる

　「まだまだこれから！一点ずつ返していきましょう！！」

　「そうそう！！」

　 天馬たちも応援した

　 もう一度雷門からの攻撃で試合再開


　 フェイにボールが渡り




　 そして









　 前半戦終了のホイッスルが鳴った


　 時が止まった気がした

　 私の見間違いなんじゃないかと何度も思った

　 だが、周りが私と同じ反応なのを見て今まで私の中を支配していた怒りが消える


　 ネットの揺れが収まった



　 雷門のネットの


　 フェイの打ったボールがころころと転がる


　 今チームザンに四点目の得点が入ったのだ

　 フェイのオウンゴールによって


　 観客たちがフェイに向かってブーイングをする

　「フェイ・・・」

　『・・・』

　 天馬が雷門のベンチの方へ向かい、上からフェイに呼びかけた


　「フェイ！」

　「・・・」

　「どうしたの・・・あんなミスするなんてフェイらしくないよ」

　「ミス？違う、ゴールを入れたのさ」

　「でも味方のじゃないか」

　「味方じゃない」

　「え」


　「僕はもう、天馬たちの味方じゃないんだ」

　「え」

　「なに・・・」

　『っ・・・』

　 いつものフェイじゃない


　 フェイは会場から出ていこうとする

　「待って！」

　 黄名子がフェイと止めようとする

　「サッカー守りたいんじゃなかったの！？」

　 フェイは足を止めずその場から姿を消した

　『フェイ・・・』


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