月は太陽の元へ

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　「わしは民のために新たな国を作ると心に決めた

　 そのためには孔明、お前が必要だ・・・わしに力を貸してくれ」

　 劉備が孔明を説得する


　 が、孔明は扇で自身を扇ぎそして私達を見渡した


　 ・・・なぜ劉備でなく私達を見るんだ・・・？

　「このままでは曹操が国を手に入れてしまう

　 もし曹操が国を支配すれば民を蔑ろにする国にするかもしれん！」

　 孔明はようやく口を開いた


　「あなたならこの国を良き方向に導けると？」

　「もちろんだ！」

　「では、あならなら私の力をどのように使うというのですか？私の興味はそこです」


　 孔明の問いに劉備は言葉を詰まらせた

　「それは、まだわからん・・・

　 とにかくわしにはお前が必要だ！わしと共に国を見渡してくれ！」

　『・・・！』

　「！」

　 だが孔明は劉備から首をそらした


　「曹操についても国は良くならんぞ」

　 劉備の言葉に孔明は静かに笑う

　 別にそれでもいい・・・ということなのだろうか

　 劉備は腕を組み、眉を八の字にする


　(しかし・・・)

　 私はもう一度孔明を見た

　 まさか孔明が女だったとわな・・・

　 本で見た長い髭を生やしたおっさんの絵を思い出す

　 ・・・歴史は全てが真実という訳ではないということか・・・

　「この調子じゃミキシマックスすることを説明するだけでも難しそうだな」

　「それどころか、話を聞いてくれるかも怪しいぞ」


　「聞かずとも分かっています」

　 霧野先輩と神童先輩の会話に孔明がそう言い

　 目線をミキシマックスガンを自信に向けているクマに向ける


　「ふっ・・・お見通しか」

　「お見通しどころかバレバレだよ馬鹿クマ」



　「聞いてくれ孔明」

　 話を続ける劉備に孔明は微笑みながら彼を見た

　「わしが作りたいのは民がいきいきと暮らせる国だ！わしはそんな国を作ると決めた


　 そのためにはお前の力が必要なのだ！」


　 だがやはり孔明の反応は変わらず、立ち上がり向うの方まで歩いていった






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