太陽は月を取り戻す

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　 私達は佐藤たちにひと通り説明した


　「朝日お嬢が生きている世界があるなんて・・・」

　「信じられねえな・・・」

　「でも、本人が今目の前にいる」

　「そだよー！皆のアイドル超絶美少女朝日ちゃんだよ☆」

　「本物の朝日お嬢だ！！」

　(これで確信しちゃうんだ・・・)


　「・・・はっ、お、おい山本！あれ！鞄どうした」

　「ああ！」

　 山本は何かを思い出したみたいできょろきょろと周りを見渡す

　「あった！！」

　 公園の隅に投げ捨てられるようにあった黒い鞄をみつけそばにいく山本たち

　 鞄の中身を確認して、余程大切なものが入っているんだろう

　 三人揃って安堵の息を大きく漏らしていた


　 中見は皆が壁となって見えなかったけど、なんだろう・・・チャカ？


　「お嬢、本当はもっと話していたいのですが・・・自分達これから大切な用がありまして」

　「そっか」

　「その、夜月お嬢のことどうかお願いします・・・

　 明さんが事故に遭ってから、ずっと会っていませんでしたので、心配で・・・」

　「・・・うん、絶対に取り戻すよ

　 夜月が帰ってきた時はたくさん佐藤の料理食べさせてあげて！」

　「はい！」

　「短い時間でしたが・・・お嬢にまた会えて本当に、本当にうれしかったです」

　「うん」


　 これからも夜月をよろしくね

　 そう伝えると三人は笑って頷き、その場を去っていった


　「・・・顔はアレだったけど・・・すごくいい人達だったね、ギャップもすごかった」

　「うん、あの三人は私達の家族みたいなものだしね・・・


　 それよりフェイ」

　「ん？」

　「さっきなんて言ってたの？」

　「さっき？」

　「佐藤たちが喧嘩吹っ掛けてくる前」

　「・・・あ・・・いや、ごめん忘れちゃった」

　「そっか！

　 あー！体動かしちゃったらお腹めっちゃ空いてきた！早く帰ろう！」

　「うん」





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