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今日も試合形式の練習を繰り返し
空を赤く染めるころには皆汗だくでぼろぼろだ
「明日はいよいよ決勝戦だな」
練習が終わる間際、監督の前に集まる私達
「試合で最高の力を発揮できるように、コンディションを整えてくれ」
「「はい!」」
一同礼して練習は終わった
「いこう剣城、今日こそ絶対に完成させよう」
「・・・ああ」
『・・・』
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「うわああ!!」
「ぐあっ!」
倒れる二人
何度やっても失敗に終わっている
「くそ・・・」
「もう一回!!」
「ああ!」
またボールを高く蹴りあげ、炎を纏い高く飛ぶ二人
だがお互いのタイミングが合わずまた失敗に終わり、ボールは明後日の方へ
「うわっ」
地面に叩き付けられる松風と剣城
『・・・』
それを影から見ていた私
ここの所こそこそしてるから、気になってきてみれば河川敷
そこで特訓する二人
かれこれ三時間は続けている
そろそろ七時になるな・・・
『・・・はぁ・・・』
私は一度その場から離れ、近くの自販機にいく
『随分優しくなって・・・』
呆れたようにそう自分にいった
戻ってくると肩で息をしている二人
「どうして・・・うまく、いかないのかな・・・」
「・・・」
少し離れている間に暗い空気を纏いやがるバカ二人
『・・・おぉりゃっ!!』
「いっでっ!!」
「ぅぐっ!!」
私は二人に今そこで買ったスポーツドリンク(缶)を後頭部に投げつけた
「〜っ!!誰!?」
「っ・・・!・・・夜月」
『ちったぁ休め馬鹿共』
私の登場に驚く二人
「夜月!?なんでここに!?剣城言ったの?」
「いや・・・」
『いや、お前ら隠すの下手なだけ・・・それにここ普通に帰り道だし』
「そ、そうだった・・・えっとこれは」
松風は自分の後頭部にあたったスポドリを拾う
『・・・三時間もぶっちぎりで動かしてるんだ・・・ちょっと休め』
「でも・・・」
「松風」
「!・・・うん、そうだね」
二人は近くのベンチに座り、缶のふたを開け飲み始める
私はその横でたっていた
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