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「早速だが、お前達に提案がある」
『?』
「提案?」
円堂監督はほんの少し残念な顔をする
「神童の事は聞いた、残念だ・・・
だが、俺達はここで立ち止まっている訳にはいかない」
頷く私
「そこで、決勝に出られない神童の代わりに新しいキャプテンを任命したいと思う」
「新しいキャプテン?」
「そうだ、新しいキャプテンは」
監督はまっすぐと指を差す
その指が示す先には
「松風天馬、お前がキャプテンだ」
「・・・」
無反応の松風
「・・・ぇ・・・、・・・えええええ!!?」
『反応遅』
ようやく驚きの声をあげる松風
「お、俺がキャプテン・・・!?」
監督は笑う
「実はここに来る前、神童に会ってきた」
「神童に!?」
霧野先輩が声をあげる
「ああ、天馬をキャプテンにすることは神童と話しあって決めたことなんだ
天馬、神童もぜひお前にやってもらいたいと言っている」
「キャプテンが!?」
まだ不安な顔をする松風
「いいんじゃないか」
三国先輩がそういった
「え」
「俺たちが本当のサッカーを見失わずにすんだのはお前のおかげだ
お前が皆の心に、革命という風を吹かせてくれたんだ
お前なら必ずできる・・・なあ!皆!!」
頷く皆
『・・・』
私は特に反応はしなかった
「反対する奴はいないみたいだな」
「でも俺、キャプテンなんて」
瀬戸先輩が椅子を強く叩く
「この期に及んでなにごちゃごちゃ言ってんだ!!さっさと腹を決めろ!!」
「でも・・・」
まだうだうだ言っている松風にイラつく
「天馬」
西園が松風を見上げる
「なんとかなる、だろ?」
「なんとかなる、だよね」
「信助・・・葵・・・」
ようやく覚悟を決めたようだ
「分かりました、俺キャプテンやります!!」
「よし、その意気だ!
それじゃ全員、グラウンドに集合だ!」
「「はい!!」」
『・・・』
松風がキャプテンか・・・
『ふん・・・』
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