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皆は帰り、一人屋内グラウンドで練習する
『フレアバスター』
ボールが誰もいないゴールネットを大きく揺らした
『・・・フレアバスター』
もう一度打ち込む
だけどそれはいとも簡単に止められてしまった
吹雪さんによって
『・・・なにか用ですか』
「良いシュート、だけど迷いがあるね
このままだと次の試合では止められてしまうよ」
『・・・分かっています』
「・・・夜月ちゃん、だったよね
君の事は円堂くんたちから聞いているよ」
『・・・』
余計なことを
「なんだか懐かしいな」
『は・・・』
「僕にも、君みたいな時があったんだ」
吹雪さんが、私みたいな時・・・
「僕もね、幼い頃に両親、そして弟を亡くしているんだ」
『・・・』
「僕たち兄弟は性格とかが正反対でね、でもサッカーが好きな気持ちは同じだった」
まるで、私と朝日みたいだ
吹雪さんの話がより短かに感じられた
「父が言ったんだ、僕たちは二人揃えれば完璧だって
それが最期の言葉で、僕は父のその完璧にずっと囚われ続けていたんだ」
足元のボールをリフティングしだす吹雪さん
私は黙ってその話を聞いていた
「いつしか、僕の中には弟の人格が生まれてね
ずっとその弟と一緒にサッカーをやり続けた、完璧であり続けた
だけど、いつしか僕ではなく弟の方の僕がチームに必要とされてね
僕自身の存在意味が見出せなくなってしまったのさ」
『・・・』
「一時は精神崩壊したなぁ」と話す吹雪さん
『じゃぁ、どうして今そうやってサッカーを続けられているんですか』
単純な疑問だった
「完璧の本当の意味が分かったからさ」
『・・・』
本当の意味
「夜月ちゃん、君は仲間を見ている？」
『え』
「はたから見たらチームプレイしているようでも、君はずっと一人で戦っている
自分の周りに境界線を引いて、誰も入れないようにしているね」
『・・・』
「僕が見つけた完璧の本当の意味、それは仲間と共に歩むこと
それが今僕がこうしてサッカーが出来ている理由だよ」
ボールが私の元に転がってくる
『・・・なかま』
監督も同じことを言っていた
「夜月ちゃん、君の世界は本当に君だけなのかい？」
私は・・・
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紫苑(プロフ) - ぴのさん» ありがとうございます！！ (2019年3月10日 22時) (
レス) id: 9097c1bd3d (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - 紫苑さん» 79ですね。今まで読んだGO作品の中でも1番面白いので、訂正よろしくお願いします！ (2019年3月10日 17時) (レス) id: 5f84d6c253 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - ぴのさん» どこの話の誤字でしょうか？ (2019年3月10日 17時) (レス) id: 9097c1bd3d (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - 影山は影山零治ですよ (2019年3月10日 10時) (レス) id: 5f84d6c253 (このIDを非表示/違反報告)
小雨(プロフ) - 続編おめでとうございます！毎回毎回更新される度に読んでますよ！夢主ちゃんの心がどのように変化していくか本当に楽しみです！応援してます！！更新楽しみにしてますね！！ (2017年3月31日 15時) (レス) id: aee04df0c8 (このIDを非表示/違反報告)
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