月は太陽になる

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　「女を入れてくるとは」

　「俺たちも舐められたものだな」


　 相手選手の会話が聞こえる

　(・・・舐めんなよクソ野郎ども)

　「白石、眉間に皺が寄っているぞ」

　『・・・』

　「大丈夫だ、お前は強い」

　『・・・』


　 その強さは・・・本当の私じゃない


　『・・・結局、アルティメットサンダーは完成しませんでしたけど』

　「やれるだけのことはやった、後は練習の成果を信じて戦うだけだ」

　「ちゅーか練習でダメでも本番でイケるって事あるしなー」

　「そうですよ！一生懸命やれば、きっと道は開きます！」

　『そう簡単に行けば楽だけどな・・・』

　「・・・」

　 どうせ成功しない




　 やがて試合開始の笛が鳴る

　 雷門からのキックオフ


　 神童キャプテンから浜野先輩にパスするも相手の龍崎に前を阻まれる

　 先輩はキャプテンに回そうとするも

　 向うがパスをカットしボールは敵へ渡った

　「やっちゃった！」

　(やっちゃったじゃねえよ)


　 流れるようなパス回しでボールは御門に渡った

　 雷門ＤＦが次々と抜かれ、御門がシュートする

　「バーニングキャッチ！！」


　 三国先輩が全身を使いなんとか止めた


　(普通のシュートのはずなのに、すごい威力・・・)

　 思っていたよりも、帝国は強い


　「三国さん！」

　 皆が三国先輩に駆け寄る

　「大丈夫だ」

　「よく止めた」

　「だけど、あんなシュートを何本も喰らったら、三国さんも持たない」


　 帝国の強さを再確認したみんなは改めて厳しい顔をした

　「守りを固めるしかないか・・・」

　「いや、積極的に攻める！

　 守りに徹して押し切れるよりずっと勝機がある！」


　 試合を再開し、ボールはキャプテンへと渡った

　「天馬！」

　「はい！」

　 キャプテンの神のタクトが発動し伸ばされた光に沿ってボールが渡る

　「倉間！」

　「決める！」

　 ボールは倉間先輩に渡り、光は敵のゴールへ

　 だが、敵の守りが堅く先輩のシュートはいとも簡単に止められた

　「これが帝国学園の守り！」

　「っ！」

　 ボールは豪速球で私達の横を通り、御門に渡った


　「攻撃開始！」






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